私は根っからのアイドル好きで、これまでの人生を振り返っても、アイドルのライブ遠征や映像視聴を通じて幸せな時間をたくさん過ごしてきました。もちろん?今も「これは見たい」と思うパフォーマンスには、なけなしのお小遣いをはたいて参戦しています。
そんな私は、好きなものについて話せる人と会うたびに、その一瞬がとても特別な時間になります。先日も「タイプロ」の話題を友人に「振ったら」、彼女も興味を持ってみていたらしく話が合い、お互いあれこれ語ってしまいました。この「話が合う人と過ごす時間」が、私にとってどれほど大切か・・・。今日はそのシアワセな気持ちと、新しい試みである「女性のための食堂」を始めた理由についてお話ししたいと思います。
アイドルに限らず、同じ趣味を共有できる友人や、共感してくれる人と過ごす時間は何にも代えがたいものです。たとえそのアイドルへの関心が少し変わっても、「話が合う人」がいることで、自分の趣味や情熱がさらに深まり、共有する喜びが生まれます。お互いに刺激を受け、時には新しい発見もできる、そんな時間が私にとっての宝物です。先日も、かねてから仕事上では知り合いだった女性と、ひょんなことで、あるアイドルの話が盛り上がり、一気に距離が近づいた感覚を味わったところです。
そんな「話が合う時間」を、もっとたくさんの女性に提供できないかと思い、グループ仲間と一緒に「女性のための食堂」を開店することにしました。開店と言っても、不定期に開催するイベントなんですけれど・・・。
この食堂は、仕事や生活の悩み、やりたいこと、ちょっとしたストレスなど、他愛のない話ができる場にしたかったのです。実は私たちのグループは以前から女性を支える活動を続けていたのですが、最近は目立った活動が減っていました。会員が一同に会するのも、年に一度の総会くらいだったのです。それで、このまましたら、いつかは高齢化などで消滅するグループかもしれないけれど、せめて集まって話をする場所があれば、また新しいつながりが生まれるかもしれない。今やれること、やりたいことをしよう。そんな思いがこの「女性のための食堂」を生んだのです。
準備も大変で、正直、最初は「どれだけの人が来てくれるだろう」と不安でした。
初めての開店日、参加者が少なかったけれど、それでも今まであったこともない方が「チラシを見て興味を持ってきました」とドアを開けて入ってこられた際はうれしかったものです。他愛のない話や、日常の悩み、行き詰まりを共有することで、お互いに心がほぐれるような温かい時間を過ごせたのです。中には、仕事の悩みを問わず語りでしてくださる方もいらして、それを聞かせていただく自分がいる。聞くことしかできないけれど、話してくれてありがとう、という気持ちでいっぱいになりました。
子どもが教えてくれたコミュニケーションの話
参加者の中には子どもと関わる仕事をされている人がいました。ここ最近、子どもたちが一緒に公園で遊んだり話したりしている光景はずいぶん前からみかけることがすくなくなりましたが、コロナ禍を経て、対面でのコミュニケーションの大切さに改めて気づいておられる方は多いのではないでしょうか。確かにリモートでいろいろなことはできますが、それでも一緒になって鬼ごっこをしたり、だるまさんがころんだをする、といった、昭和の人間にとってはなにげないことがヒトとヒトのかかわりの形を作っていく様は心温まるものです。
この参加者は、年の違う子どもの集まりが、自然発生的にコミュニティとして機能するさまをまのあたりにされたようです。社会性を育むことは、学校のような大きなコミュニティでなくても、少しずつでも形成されていく。そのために、大人がほんの少しだけ後押ししたりヒントをあげたりする役目を担っている、と彼女の話を聞いていて感じました。
「話が合う人と過ごす時間」は、何気なく過ぎていく日常に豊かさをもたらしてくれます。この食堂が、女性たちが自由に話し合える場として、リラックスしたり、少し元気を取り戻したりできる空間でありたいと思っています。たとえ集まりが小さくても、そこにいる一人ひとりが話を通じて繋がれることが、私にとっては何よりも大切です。これからも、この時間を大切にし、女性たちが安心して集まれる場として「女性のための食堂」を続けていきたいと思います。次回の開店日にはもっと多くの方々と出会い、話し、笑い合えることを楽しみにしています。どうぞ、お気軽に足を運んでみてください!