先日、小学生の引率をしていたときのこと。子どもたちが自然に「男の子だからリーダー」「女の子はお手伝いが得意だよね」と話しているのを聞いて驚きました。普段意識していなかったけれど、これがいわゆる「ジェンダーバイアス」なんだと気づいた瞬間です。
でも実は、こうした考え方は特別なものではありません。多くの人が無意識のうちに「アンコンシャスバイアス」や「ジェンダーバイアス」を持っているのです。
では、この2つのバイアスとは何か? どう違うのか? そして、それに気づき、向き合うためにはどうしたらいいのか? 一緒に整理してみましょう。
アンコンシャスバイアスとは、私たちが無意識のうちに抱く偏見や思い込みのことを指します。意識的に悪意があるわけではなく、過去の経験や文化的背景、社会の影響などによって形成されています。
これらの考えは、無意識に「そうだろう」と信じてしまうことが多いですよね。アンコンシャスバイアスは、性別だけでなく、年齢、人種、職業、外見など、さまざまな対象に及びます。
一方、ジェンダーバイアスは、性別に基づく固定観念や偏見を指します。アンコンシャスバイアスの中でも、性別に特化したものと言えます。
こうした偏見は、子どもの頃から自然に吸収されることが多いです。たとえば、おもちゃ売り場で男の子向けは車やロボット、女の子向けはおままごとセットというように、周囲の環境が固定観念を強化していることがあります。
項目 | アンコンシャスバイアス | ジェンダーバイアス |
---|---|---|
対象 | 性別を含む幅広い分野 | 性別に特化 |
影響 | 全般的な思い込みや無意識の偏見 | 性別による特定の役割や期待 |
例 | 「都会出身者は洗練されている」などの無意識の思い込み | 「男性は力仕事が得意」などの性別に基づく偏見 |
無意識の偏見は、日常の中で私たちの行動や判断に影響を与えています。
バイアスは誰にでもあります。しかし、それに気づき、向き合うことが変化の第一歩です。
アンコンシャスバイアスもジェンダーバイアスも、私たちが無意識に抱く偏見です。それに気づき、少しずつ意識を変えることで、より公平で自由な社会を目指せます。