成都旅行での最大の見どころの一つ、寛窄巷子(かんさくこうし)。歴史ある横町とおしゃれな街並みが共存し、特に古代建築が残るエリアとして有名です。私も市内観光ツアーで訪れたのですが、旅の思い出に刻まれたのは美しい街並みだけではなく、まさかの方向音痴エピソードでした!
寛窄巷子は、その名の通り三つの横町で成り立っています。寛巷子は歴史的な建築が最も多く保存されていて、昔ながらの四合院の様式が見られます。一方、窄巷子や井巷子は商店やレストランが多く、現代の活気も感じられる場所です。どこに行ってもお茶を楽しんだり、本場の四川料理を味わったりでき、成都ののんびりとした雰囲気を堪能できます。
古代の建築が真似された観光地ではなく、本物の清代の建築が残っているのが最大の特徴。特に北方の建築様式が目を引く理由は、清の時代に康熙帝が北方の兵士をここに駐屯させた歴史に由来しています。南方にいながら北方文化が感じられる不思議な魅力に、歴史好きにはたまらないスポットです。
さて、この歴史ある横町を散策中に、私の方向音痴が本領を発揮してしまいました。ミニツアーの集合時間が迫っているのに、集合場所にたどり着けない!焦るあまりさらにどんどん見知らぬ場所へ・・・。結果、集合時間に間に合わず、ツアーの皆さんに迷惑をかけてしまうという大失敗です。
最初は「焦らない!」と自分に言い聞かせましたが、疲れも相まって焦りが止まらず涙腺まで崩壊寸前でした…。そこで、唯一の頼みの綱であるガイドさんに電話をかけることに。幸い、移動のバスの中でガイドさんが教えてくれた携帯番号をすぐに登録していたため、スムーズに連絡が取れました。この際、国際電話の料金なんて気にしていられません。。。
しかし、電話越しに現在地を伝えるのがこれまた一苦労。目印の建物をいくつか言ってみるも通じず、最終的には元いたお店の名前を伝えて、ガイドさんと私がそこで落ち合うことになりました。
「他の人に迷惑をかけたくない!」という思いから、何度も「ガイドさん、(私を置いて、みなさんと)先に行ってください」とお願いしましたが、ガイドさんは絶対に一人を置いていくことはしないというプロの姿勢を見せてくれました。そして、わざわざそのお店まで迎えに来てくれたおかげで、無事、集合場所にたどり着くことができました。どうも、路地の終点で左に曲がるべきところを右に曲がったようです。集合場所への筋自体は間違っていなかったのですが、相当焦っていたのと、1日散々歩いて足も痛かったので、思考がうまく機能しませんでした。
振り返れば、電話で焦りながらも一番役立ったのは事前準備でした。特に以下のポイントは、方向音痴の方にぜひおすすめしたい「迷子対策」です。
ガイドさんの対応に感謝しつつ、次回の旅行ではもっと余裕を持って行動しようと心に誓いました。
実は、同行者の希望で世界的ドリンクチェーン店に行ったのですが、同行者はさっさと用件を済ませたのですが、私は限定の土産選びにぐずぐず迷った挙句、飲み物まで注文してしまったのがいけなかったと反省しています(日本でも注文後、結構時間がかかるタイプのお店でした)。さらに、同行者に先に行かせたのも自分を過信していました。
この後、同行者が何回も電話をかけてきたようですが、サイレントモードにしていたようです。。。。
寛窄巷子での迷子体験は、後から思えば笑い話に変わりましたが、そのときは真剣そのものでしたし、実際、バスに乗り込んで、悔しさでじわっと涙ぐんでしまいました。同行者にひどく怒られたし、ツアーの皆さんにご迷惑をおかけしたし、で自分があまりに情けなかったのです。
観光地での方向音痴にはいくつかの鉄則があることを学びました。そして何より、ガイドさんのプロ意識に救われた経験は、一生忘れられません。
あと、注文してから時間のかかりそうな飲み物や食べ物は諦めまましょう・・・。
成都の寛窄巷子、歴史的建築や街並みはもちろん、人の温かさにも触れられる素晴らしい場所です。次回訪れるときは、迷子にならずに楽しみたいですね!