ラッコとは、海に生息する小型の哺乳類で、丸い体に愛らしい顔、そして水面で寝転がる姿がとてもキュートです。特に日本では、ラッコを飼育している水族館は少なく、現在飼育下にいるラッコは、なんと日本全国でたった2匹だけで、アラスカラッコが三重県の鳥羽水族館にいます。
実は、日本ではかつて、多くのラッコが飼育されており、最盛期は1994年に28館122匹と記録されています(出典:日本動物園水族館協会の資料)。しかし、ラッコはワシントン条約の附属書IIに記載されており、野生個体の取引には規制が課されています。そのため、新たなラッコの個体を野生から捕獲することが難しくなっていることから輸入が非常に難しくなり、さらに繁殖も非常に難しいため、次第にその数は減少しました。その結果、前述のように、今では飼育されているラッコは日本国内で2匹のみという状況になっているのです。
今年の1月に、福岡市の「マリンワールド海の中道」で飼育されていた雄のラッコ、リロ君(17歳)が亡くなり、雌2匹という状態になりました。鳥羽水族館では1983年からラッコの飼育を開始しており、飼育の歴史は長く、実績があります。
ラッコの展示が特に注目される理由は、テレビ番組で度々紹介されていることと、その希少性からでしょうか。特に動物番組やドキュメンタリーで、ラッコの愛くるしい仕草や、食事シーン、遊び心満載の姿、はたまた飼育員の密着ドキュメントなどが紹介されるたびに、全国から多くの観客が鳥羽水族館に足を運ぶようになりました。
また、ラッコの展示では、1日に数回、飼育員が水槽脇に出てきて、エサやりや運動などの様子が水槽越しに見られます。「イカ耳ジャンプ」(水槽のガラスの高い場所にイカの耳を飼育員が貼りつくように投げ、それをラッコがジャンプして取るもの)や「キャッチアンドポイ」(飼育員とラッコ のキャッチボールのようなもの)、体重測定、二足歩行、高速回転などなど、トレーニングや体調チェックを兼ねた触れ合いが多くの人々に癒しを与え、見る人を夢中にさせるのです。
実は、これらのラッコ と飼育員の一連の行為は決して「芸」の披露ではなく、一つひとつが、ラッコ の体調を知り、よりよく保つ、異変を早くに察知するなどの意味があると飼育員は言います。
ラッコの人気があまりにも高いためか、実際に見学するためには事前のチケット購入を強くお勧めします。チケット購入は公式サイトだけでなく、KKdayなどの旅行サイトでも可能です。オンラインで事前に購入しておくと、当日の入館がスムーズになります。
私は、最近の日曜日に訪れた際、開館時間である9時30分の1時間前に到着しましたが、すでに3組ほどが並んでおり、あっという間に列が長くなっていきました。水族館の入館ゲートは、最近2階から1階に移動しており、以前よりも人流の整理がしやすくなっていますが、それでも混雑を避けるためでしょう。
当日券のチケット売り場も建物の奥から入館ゲート横に移動しています。このため、列が2手に分かれており、一方はすでにWEBなどでチケットがある方、もう一つは売り場への列です。
WEB購入をするとQRコードが出ますが、これを読み取って入場させる際も、スタッフが2人で対応して、さらに入場列はスタッフがしっかりと先導しており、走ったり混乱したりしないように配慮されています。
ラッコは鳥羽水族館の中でも、極地の海エリア(アルファベットのI)に展示されています。ここは人気のエリアなので、特に水槽脇やテラス部分の鑑賞はあっという間に人だかりができ注意が必要です。これらのエリアは基本的に先着順での観覧となり、さらに土日祝日には、スロープの通行に規制がかかることがあります。具体的にはスロープを通る際は立ち止まらずに鑑賞する仕組みになり、警備員も配置されて、立ち止まって写真撮影しようとすると注意されます。
最近では水槽前の右端に、約3平方メートルほどの子供エリアが新設されています。ここは子供専用のスペースで、保護者も入れないようになっています。子供だけが鑑賞できるので、親としては少し不便かもしれませんが、子供たちがラッコと近くで触れ合える貴重なエリアとして、ファミリーには嬉しいポイントです。ただし、親と離れての鑑賞や、大人がベストポジションで観るために早くから待機するため、待ち時間が長くなりがちで、子供は飽きていしまったり、不安になったりしてしまう恐れがあります。子供は出入りが可能なので、不安だったり飽きているようだったらあまり無理させずに、出入りさせてあげたり、大人も割り切って長時間待たせないように配慮してあげる方がいいかもしれませんね。
鳥羽水族館のラッコたちは、まさに日本で最も貴重で人気のある存在と言っても過言ではないと思います。テレビで何度も紹介されているため、その人気はますます高まり、見学には事前の準備が欠かせません。私自身も訪れて、ラッコの可愛さに心を打たれました。もし行く予定があれば、ラッコとの素晴らしいひとときを楽しんでください!また、現地へなかなかいけない方は公式YouTubeでラッコ の水槽のライブ映像も観ることができますので、そちらも楽しんでください。