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ポポーをご存知ですか?

「ポポー」という木と実の名前を耳にしたことはありますか?

なんだか、不思議な名前ですよね?
これ、北米原産の落葉果樹なんです。日本では東北や北陸にかけて、ひっそり庭先や果樹園に植えられています。秋になると、少し細長い実をつけますが、市場にはあまり出回らず、まるで森の秘密のような存在なのです。

偶然の出会い

今日、たまたま訪れたマルシェで偶然そのポポーに出会いました。その木の存在は少し前に知っていましたが、実を観るのは初めて。店員さんの説明と「珍しいですよ」の言葉に背中を押され、買ってみることにしました。2個で500円、結構強気?な値段です。
買ったときはまだ白く、少し硬そうに見えましたが、この暑さのせいでしょうか、家に帰るまでの旅路で、みるみる色づき熟していきました。
まるで「食べ頃を待たせまい」と急ぐかのようです。

形の印象

手に取ると、その形は不思議です。ピーナッツのような楕円を重ねたような形で、瓢箪のようで、あけびのようでもあります。
どの言葉も果実の印象を完全には言い表せません。
味も全く想像できないため恐る恐る戸惑いながらしばらく眺めていました。

切るときの戸惑い

切るときも少し困惑しました。種の整列がわからず、縦に割っても輪切りにしても、ナイフはどこかに引っかかります。
仕方なくナイフとフォークで果肉を削ぐようにしてみました。

舌触りと香りの体験

皮は意外なほどスルリとむけ、果肉はマンゴーより柔らかく、指先で押すと軽く沈みます。鼻を近づけると、発酵バターのように豊かな香りがふわりと立ち上り、自然に呼吸を止めて香りを確認したくなるほどです。

口に運ぶと、最初に触れるのはプリンのように滑らかな舌触り。舌の上でふわりと広がり、味は梨や柿のように甘すぎずあっさりしています。
しかし鼻腔には濃密で豊かな香りが流れ込み、味覚と嗅覚が少しずれる──このアンバランスさに、誰でも驚くかもしれません。味より香が勝る、といった印象です。

二口目、三口目と食べ進めると、舌触りの濃厚さと味のあっさりさ、香りの豊かさの組み合わせがさらにはっきり感じられます。青臭さや苦みはなく、香りがとにかく印象に残る果実です。

自由奔放に木になっていた小娘たちが、パックに詰められ、それなりの値段で取引される」──

写真を検索すると、結構でてきました。

枝にぶら下がっているときのポポーは、ただ風に揺れているだけの自由な存在。
それが収穫され、人間の都合で値段が決められる。

果実の値段ってどうやってきめるんでしょうね?

調べてみると「収穫の手間」「流通量」「珍しさ」「日持ち」などで決まるらしい。

まさに「自然に生きていたものが、人の手で商品にされる」
こうして味わう体験を通して、果実が時間や陽光、木の力を抱えていることを感じることができます。

もし出会えたら

もしマルシェや直売所でポポーに出会えたら、とてもラッキーです。
ぜひ手に取って、口に運び、香りと舌触りの不思議さを体験してみてください。
実物の写真はあまり流通していませんが、インターネットで検索すれば、形や色合いも確認できます。

私は今回、こちらのマルシェで購入しました:
多気ヴィソン公式HP

(補足)

あんまりめずらしいので、種は捨てずにとっておきました。でも、とっても硬いのでどうやって育てるのか皆目見当がつきません。

また、調べてみることにしましょう。

案内人りく

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