旅行を計画するたびに、いちばん悩むのが「宿選び」です。
中高年になると、若い頃のように「とにかく安く寝られればOK」では満足できない。けれど、「高ければいい」「広ければいい」というわけでもない。
旅のスタイルや体力も変わってきて、「自分に合った宿って何だろう?」と考える機会が増えました。
私はこれまで、検索サイトを見比べているうちにだんだん欲が出てきて、「せっかくだから」と広い部屋や高級ホテルを予約してしまったことが何度もあります。
けれど、実際には観光に時間を費やしすぎて、宿には寝に帰るだけ。広い部屋も素晴らしい食事も、ゆっくり楽しむ余裕がなかった…なんてことも。
最近では、テレビやYouTubeでタレントや人気YouTuberが紹介する宿も増えましたね。
でも「一人旅なのに異常に広い部屋?」「この料理の豪華さは案件(=広告)かな?」と、ちょっと現実離れして感じることも。
結局、「自分は何がしたいのか」をはっきり決めないと、情報に振り回されてしまうんですよね。
◆ 1. まず「旅の主役」を決める
- 宿でゆっくりしたいのか?
- 地元を歩き回りたいのか?
- 観光少なめでリフレッシュしたいのか?
これが決まらないと、宿選びは本当に迷子になります。
特に中高年の場合、体力や気力も考えながら無理のない行程を組むことが大切。あれもこれもはできませんし、しなくてもいいのです。
◆ 2. 「予約サイト」と「公式サイト」は両方チェック
テレビでも話題になっていましたが、「公式サイトの方が安い」とは限りません。
むしろ、予約サイトのキャンペーンやポイント還元で、公式より安くなるケースもあります。
【公式サイトのメリット】
- 記念日特典や限定プランあり
- 写真やスタッフの想いが丁寧に掲載
- 電話相談がしやすい(中高年には安心)
【予約サイトのメリット】
- 宿を横並びで比較しやすい
- キャンペーンや割引クーポンが豊富
- ポイント還元(楽天・じゃらん・一休など)
私は最近、「予約サイトで絞って、気になる宿は公式も見る」という二段構えで選んでいます。
また、検索サイトによっては「新しいホテル」や「バリアフリー対応」「202X年リニューアル」などが明記されているところもあります。
情報の深さで言えば「一休.com」や「Relux」などの高級志向サイトは詳細まで書かれていることが多いので、使い分けると便利です。
◆ 3. “せっかくだから病”に気をつけて
「せっかくだから広い部屋を」
「せっかくだから露天風呂付きに」
「せっかくだから高級旅館に」
…こうして“せっかくだから”が重なっていくと、旅がどんどん「贅沢の塊」になっていきます。
でも、実際には時間も体力も限られています。
中高年の旅に必要なのは、“贅沢”より“余裕”。
「もったいない」という気持ちで高級宿を予約しても、満足できなければ結局それも“もったいない”のです。
◆ 4. 自分にとっての「贅沢」とは?
- 静かで清潔な空間で早寝できる
- 窓からの景色を見ながら本が読める
- 混雑しないお風呂でゆっくり入れる
そんな“自分にとっての贅沢”が分かっている人は、宿選びで失敗しません。
人の評価より、自分の満足を大切に。
◆ 5. 誰と行くか?で宿選びは変わる
旅の満足度は、「誰と行くか?」でも大きく変わります。
私は最近、一人旅をよくします。気兼ねなく自分のペースで動けるし、多少の失敗も「まあいっか」と笑って済ませられる。
一人旅は、自由と静けさを満喫できる、最高の贅沢だと思います。
でも、たまに家族と出かけるときは、ちょっとガイド気分。
宿のご飯が相手の胃に合うか、アクセスは楽か、疲れすぎないか…そんなことを少しだけ気にして選びます。
うちでは旅行の計画は全部私が立てるのですが、「自分の楽しみ+相手のちょっとした配慮」を大切にしています。
まあ、普段好き勝手している罪滅ぼし…なのかもしれませんね(笑)。
◆ おわりに:自分の“声”で選ぶ宿を
「誰かが紹介していたから」
「ランキングが高かったから」
「口コミが良かったから」
もちろんそれも大事ですが、それ以上に「自分が本当にしたい旅」「自分にとって心地よい宿」を知ることが、旅の満足度を大きく変えてくれます。
宿選びは、人生の縮図。
焦らず、欲張らず、自分の“今の気持ち”に合った場所を選べたとき、旅はもっと深く、豊かになります。