1. パンダとの再会が目的の旅

今回の中国旅行の最大の目的はパンダに会いに行くことでした。

2023年、和歌山県のアドベンチャーワールドから中国へ返還された双子のパンダ、桜浜(おうひん)と桃浜(とうひん)をおぼえていらっしゃいますか?

 さらに、上野動物園から返還された香香(シャンシャン)も彼女らの一日前に中国で新生活をスタートしています。

 実は私は、いわゆる“ガチのパンダファン”ではありません。それでも、ここ数年和歌山県白浜町にあるアドベンチャーワールドに通い、パンダのための旅行というのがなんとなく身についていました。そして今回、ついに中国まで行くことになったのです。

今回のツアーは特別にアドベンチャーワールドがパンダ繁殖30周年のアニバーサリーとしてHIS,JTB,日本旅行合同で企画されました。ちょうど、12月2日が返還された桜浜桃浜の10歳のお誕生日です。そのタイミングを日本からファンが行って一緒にお祝いしようという趣向だったのです。

 この旅行では、ツアー同行者の情熱や現地での体験を通して、自分でも驚くほど深いパンダ愛が芽生える旅になりました。

 


2. 桜浜・桃浜の誕生日会の感動

  • 誕生日会の熱気
    成都パンダ繁殖研究基地に近いホテルで行われた桜浜・桃浜の誕生日会。これにはアドベンチャーワールドの職員も参加し、この日のために特別に編集した動画やクイズなどで楽しい時間を過ごしました。本当に2頭のことに詳しい方ばかりで会話がとても深く、円卓を囲んで会話しながら私は感心しっぱなしでした。
  • 私たちが訪れた時、実は桜浜に偽妊娠の兆候があり、観覧できませんでした。桜浜推しのファンにとっては、日本を離れる直前の体調不良も含め、長い間会えない日々が続いているとのこと。それでも、“今度こそ元気な姿を!”と願う皆さんの想いが伝わる場面でした。
  • 幸い、桃浜のほうには会えて元気すぎるくらいの姿に安心しました。
  • アドベンチャーワールドの職員による解説の時間もあったのですが、彼女らを含め返還されたパンダの様子は今はそんなに入ってきてはいないとのこと。そして、とても気になるお婿さんのことを質問すると、「(中国の基地担当者が)100年前までさかのぼって血縁がないか調べて慎重に交配できるかどうか調べている」とのことでした。ここからは私の私見ですが、私が見た限り、彼女らが生活している環境は、基地とはいえ全くの自然界というわけではないので、人工授精などをさせるのではないか、と勝手に想像しました。10歳と言えば彼女らの母親良浜はもう母親になっていた年齢です。
  • ちなみに双子の母親である良浜(らうひん)が最初の子供を産んだのは、2008年9月13日、彼女が8歳のときです。
  • このときに生まれたのが「永浜(えいひん)(成都パンダ繁殖研究基地にいますが非公開です)」で、良浜にとって初めての子供でした。8歳での初産はパンダとしては比較的早い方ではありませんが、健康的で安定した出産・育児を行いました。以降、良浜はアドベンチャーワールドで多くの子供を出産し、繁殖に大きく貢献している優れた母パンダとして知られています。
  • こんな母親良浜も、アドベンチャーワールドのパンダ担当の方に言わせれば「あのおてんばさんがあんな立派な子育てをするとは正直思わなかった」とのことですから双子の桜桃もきっと素敵なお母さんになれると思います。

3. 香香と雅安基地の魅力

  • 香香の暮らしぶり
    上野動物園から2023年に返還された香香は、成都から少し離れた自然豊かな雅安基地で過ごしています。訪問した人々の話では、広々とした敷地でリラックスした姿が見られるとのこと。さらに、今年返還されたリーリーと心心も、香香の近くのエリアで生活しているそうです。次回はぜひ訪れてみたいスポットですね。
  • 実際、シャンシャンは中国でもとても人気のパンダらしく、書店に立ち寄った時、彼女の写真集をみつけました。

4. 旅を通して開けてしまったパンダ?ラの箱

  • 同行者たちの影響
    正直、私は桜浜や桃浜を“推している”ほどではありませんでした。それでも、今回のツアーに参加して、同行者たちの情熱に触れる中で、自然とパンダ愛が深まりました。それに、浜家以外にも本当にたくさんのパンダがいるし、じゃれあう姿もみられて、「あ、これはパンドラの箱を開けてしまったな」と感じたくらいです。パンダたちの可愛らしさに改めて感動し、中国に行くまであきらめていた自分なのに、今ではもう次の再会を楽しみにしているのです。
  • パンダがつなぐ日本と中国
    中国に旅立つときには、“これでさよならだな”と思っていたのに、こうして自分が中国まで会いに行くとは・・・。桜浜、桃浜、そして香香たちは、人々の間に国境を超えた絆を作る存在だと実感しました。
  • 実はシャンシャン、私はちゃんと見た記憶がないのです。いつもタイミングが悪く、しかも時間が短いので、「おしり」しか見られていない。。。

5. 中国旅行の驚きと魅力

  • 成都の魅力
    初めて訪れた成都は空気がきれいで、どこか穏やかな雰囲気が漂う街でした。北京や上海よりも人々がフレンドリーな感じで、温かい印象を受けました。
  • 中国人のマナー向上に驚き
    正直、中国の印象は以前と少し違いました。30年くらい前に一度私は北京などにいったことがあるのですが、この時より人々のマナーが向上しているように感じたのです。これには、防犯カメラの影響や土地柄もあるのかもしれませんが、とても気持ちよく旅を楽しめました。
  • ビザ免除の恩恵
    最近のビザ免除のおかげで、計画や準備の手間が減り、精神的なハードルも下がりました。これからは、もっと気軽に中国旅行を楽しめそうです。

6. 次回の旅への期待

 今回、桜浜には会えませんでしたが、桃浜や他のパンダたちとの時間を通して、中国でのパンダたちの暮らしぶりを知ることができました。次は雅安基地で香香やリーリー、心心たちにも会いに行きたいです。白浜ファミリーが日本を超えて広がる姿を感じながら、これからもパンダたちを見守りたいと思います。


締めのメッセージ

 桜浜、桃浜、香香たちの可愛らしい姿に癒される旅。パンダたちがつなぐ日本と中国の絆は、実際に現地を訪れることでより深く感じられるものです。次回はあなたもぜひ、パンダたちに会いに行く旅を計画してみてはいかがでしょうか?