なぜ、学びは“途中で終わる”と記憶に残るのか

学び・仕事・デジタル

― 人を動かすのは“満足”よりも“余白” ―

働いているとき、ふと耳に入った会話がありました。
料理教室の先生が話していたんです。

「人に教えるときはね、大満足させて帰らせちゃダメなの。
少し物足りないくらいがいいのよ」

なるほど…と思った瞬間、昨日ラジオで全く同じ話を聞いたことを思い出しました。
「全部を伝えきらないほうが、学びが深まる」と言っていたんです。〇×効果という風に名前もついているようですが、メモを取っていなかったので、改めて調べてみました。


ツァイガルニク効果とは?

これは心理学でいう**「ツァイガルニク効果」**に関係があるそうです。

――途中で中断されたことや、未完成のままのことのほうが、強く記憶に残る。

たとえば、
・ドラマの最終回を前に「続きが気になる!」と思ったり
・やりかけの仕事が頭から離れなかったり

そんな経験、ありませんか?
それがまさにツァイガルニク効果。
人は“終わっていないこと”を意識しつづける性質があるのです。


「伝える」より「引き出す」

この法則、教える場面だけでなく、日常のあちこちにも応用できそうです。

誰かにアドバイスするとき、
全部を言い切らずに、少し“考える余地”を残す。

すると相手は、自分の中で答えを探そうとしはじめます。

「伝える」よりも「引き出す」。
そんな関わり方ができたら、
人との距離もやわらかくなりそうですよね。


“余白”が人を動かす

完璧にまとめるよりも、
少し物足りないくらいが、心に残る。

その“余白”が、
人を次の行動へと動かすのかもしれません。

そういえば、行動経済学の「ナッジ(nudge)」という考え方も、少し似ています。
強く押すのではなく、そっと背中を押してあげるように。

ツァイガルニク効果も、
そんな“自分から動きたくなる気持ち”を育てる力を持っているのだと思います。


さいごに

例えば、人に何か作業や勉強をしてもらうとき、時間の関係で打ち切りたいけれど「きりのいいところまでやってもらおう」と今までは思っていました。なので、中断させるのは気がひけて、結局予定時間をオーバーさせたりしたことが何回もあったのです。

でも。

「ちょっと物足りないくらいが、ちょうどいい」

これは、まさに「目からうろこ」でした。これからは遠慮なく?時間管理をやって、「続きはお家で」「続きは次回」という風に促せたらいいと思いなおしました。

あなたのまわりにも、
“余白”が人を動かした瞬間、ありませんか?

コメント