「プロのYouTuberに学ぶ!」〜講師からのアドバイスを実践1分動画作ってみた

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1.動画作成の講座を受講した経緯と実践

 最近、健康情報検索などでYouTube視聴ばかりしています。みているうちに自分でも撮ってみたい、という欲が少し出てきました。でも、「動画を作成したいけど、どこから始めたらいいか分からない」…と思っていたところ、動画の専門家から直接学べる講座を見つけ迷わず応募しました。

 この講座の最大の魅力は、プロのYouTuberから学べる点でした。YouTubeの収益化や炎上対策、視聴者の心を掴む方法など、実際に活動しているプロだからこその具体的なアドバイスを聞けたのは本当に貴重な体験でした。

 特に印象的だったのは、「まずは自分のスタイルを確立することが重要で、1分動画ならなおさら、シンプルでインパクトのある内容にするべき」という点。これを踏まえ、私はジム通いの様子をテーマに動画を作ってみました。

「ジム通いの一コマ」—動画のテーマと企画

 今回作った動画は、日常生活の一コマとして、私がジムに通う様子を淡々と映し、シンプルに編集したものです。最初に考えたのは、視覚的に飽きさせないテンポ感を大事にすること。ジムに通う日常は毎回似たようなものなので、その中でどうやって「変化」や「リズム」を作り出すかがポイントでした。

  • 撮影: カメラは手持ちと据え置きで撮影しましたが、据え置きでは画角を意識して、ジムの器具を使う前後や、移動している瞬間などを切り取って、数秒ごとに場面を切り替えました。シンプルに、でもテンポよく見せることを意識しました。また、他の利用者など個人が特定できるような部分は削除しました。後で見返すと、細切れではありますが40シーンほど撮っていました。
  • 編集: できるだけ余計なカットを省き、ストーリーの中で必要な部分だけを残すようにしました。特に、映像のスピード感を意識して、数秒ごとの切り替えで「テンポ感」を出すことに集中しました。

「フィードバックで気づいた改善点」—プロからの講評

 完成した動画を講評してもらうと、嬉しい指摘と共に、かなり貴重な改善点も教えてもらいました。特に、プロの目線での細かいアドバイスがとても役立ちました。

 使用したアプリは携帯で無料で使える「vllo」(ブロ)という動画編集アプリです。これは、今回講師が指定したものです。

  • 良かった点:
    • 「日常のルーティンを乗せるのはよく見かけるが、それでも十分可能性あり」「場面場面の切り替えが数秒ごとでテンポよくて見やすい」という評価をもらいました。いわゆる自分用記録も兼ねたようなvblogに仕上がったようです。
  • 改善が必要な点:
    • 音楽と画面のテンポ感: 音楽のリズムと映像の切り替えをもっとリンクさせると、全体の一体感が増すという指摘を受けました。音楽は本当に最後の最後で「取ってつけた」ようにアプリに入っていたものを選んだのですが、音楽をもっと意識して、リズムに合わせてカット割りを工夫したほうが良かったなと感じました。
    • 車のメーターが写り込む問題: ジムに向かうシーンで、車のメーターが映った部分があったのです。速度が見えることで、視聴者に指摘(例えばスピード超過など)される可能性があるとのこと。これは完全に無意識だったので、次回からは十分気をつけようと思います。
    • 両手が使えるネックホルダーの提案: 撮影中、カメラを持っている手が使えないため、器具の使用が不安定になった場面がありました。次回は、両手が自由になるネックホルダーを使って、よりスムーズな撮影を心がけようと思いました。
    • 画像の揺れに対処:撮影中、画像の揺れ、いわゆる「手ブレ」が気になる点が多々ありました。それに対応するには「ジンバル」などを使用すると良いそうです。私は持っていませんが、実物を見せていただくととても使いやすそうでした。
    • ダンベル回数やトレッドミルの時間を文字や声で入れる提案: たしかに、**「ダンベル何回」「トレッドミル10分」**といった具体的な情報を文字や声で入れると、視聴者にも内容がわかりやすくなるなと思いました。私はほぼ、説明なしの映像のみだったので、次回は、動画の中にちょっとしたテロップやナレーションを加え、視聴者に親切に説明できるように工夫しようと思います。

「次回作に向けての目標」—次はもっと洗練させる

 今回作った動画は、まだまだ改善の余地が多かったことがわかりました。特に、音楽のリズムと映像のリンクや、撮影時の機材の使い方、そして視聴者がより理解しやすい説明を加えることで、動画がより完成度の高いものになると思います。

  • 次回の挑戦: 音楽と映像のテンポを意識し、カット割りや音楽の選び方をさらに工夫していきたい。また、撮影機材(ネックホルダーなど)やカメラアングルの工夫をして、視覚的にもっと魅力的な動画を作りたいと思います。

2.その他参考になったこと

 今回受講した研修は、1回目は講義中心、2週間挟んで、2回目は作品鑑賞と講評、という構成でした。1回目位の最後で課題が出され、いろいろな条件(1分動画、使用するアプリなど)を確認して、2週間の間に作成するというもの。受講生は私を含め6名でした。中には、自分で撮影するものが思い浮かばない方のために、講師が普段撮っている動画の現場に一緒に行き、習いながら自分も撮影する、というオプションもありました(私は残念ながら仕事で参加できず…)。

そこでいろいろ興味深いことがわかりました。

 1.全く同じ動画を使って編集しても個性で変わる

  • 講師が普段動画であげているのは居酒屋の紹介。この日は昆布締めした魚をカルパッチョにしたり、    イタリアンメニューにするというものでした。撮影は受講者2名のうち1名が講師のカメラで行い、編集は受講者が各々自宅でされていました。2名の作品とも画質のせいか、とても鮮明で対象もはっきり映っており、また、説明も的確でした。しかし、最後の最後で、全く違う動画であるとわかります。それは、一人は、料理を、「はいどうぞ」と、提供する側に立ったこと、もう一人は「いただきます」と、食べる側になっていることでした。このようにスタンスがはっきりわかるポイントは押さえるととてもわかりやすいことが如実にわかるのは、この研修の醍醐味でした。

 2.プロのYouTuberならではの裏話や工夫

  • 炎上対策 実際、講師がアップされている動画のコメント欄を見せていただきましたが、相当キツいコメントがありました。普通のメンタルでは多分やっていけないくらいです。講師の対処法としては、「特定のコメント投稿者をブロックする機能を使う(コミュニティの管理)」「ネガティブなコメントを見ても、他のことで気分を紛らわす(気にしないようにする)」などですが、できる対処はして、また、炎上しないような注意(私のスピードメーター映り込みのような点)も学んでいくことがプロアマ問わず必要だと感じました。
  • 長時間の撮影の工夫:講師は商品紹介を淡々とやる中で、最初は全く再生回数が伸びなかったところある商品がきっかけで動画の再生回数が伸び、今ではプロとして展示会に招待されるまでになったそうです。長時間の撮影はなかなか思ったよりハードらしく、前述のネックホルダーなどのアイテムは必須だそうです。また、撮影は基本、何処かへでかけていって行うので、機材も増えるし、重量も気になります。そこで、照明はほぼ持ち歩かないとのこと。その分、カメラの性能などで補うようです。実際、居酒屋の作品はとても明るかったのですが、照明は使わなかったと聞き、正直驚きました。
  • 企画の検索:企画が浮かばない時、あるいは、ターゲット層を絞る時などは、チャットGPTの助けを使うとうまくいく場合があります。チャットGPTに自分のアイディア、例えば「中高年に受ける1分動画を作りたい」「ダイエットに関して視聴者の目を引く動画を作りたい」などでしょうか。的確な指示を出してアイディアをいくつか出してもらったら、自分のオリジナリティを入れて進めていくと良いでしょう。
  • 音声ソフトの使用:文字での説明も大事ですが、音声で説明を入れると動画が見やすくなります。その際、自分が録音して入れても良いですが、「ゆくも!」というテキスト発話サービスが利用できます。                                            ゆくもは (株)アクエスト の音声合成ライブラリを使用しています。 個人の趣味範囲での利用(ゆっくりの声を含む動画作成/配信など)は無償(フリー)となりますが、生成した音声を営利目的(YouTube等での「広告付き」の動画配信含む)で使用する場合は「 使用ライセンス(商用コンテンツ向け) 」を購入する必要があります。
  • 手ブレ対策はお金で解決:ジンバルや三脚を使うと格段に画像の質が良くなるし、見やすい映像ができます。そこまでできない、という場合は、とにかく固定している、机、壁、地面など「動かないもの」にカメラや携帯を密着させて撮ると良いそうです。

 3.受講生の作品から学んだ事

  • 撮影画面の使い方:私は携帯で見る動画と聞いて、単純に縦の画像を撮っていたのですが、実際、受講生の作品を見ると、横の動画を使って上下に説明を入れる、というやり方も絵と字が被らずスッキリするということがわかりました。
  • 画像の水平は意識する:講師が何人かの作品で指摘されていましたが、撮影時に水平かどうかを意識することはとても大事です。アイフォンは、ガイドのラインが入るので、わかりやすいですが、それ以外のカメラや携帯は常に意識しないと曲がってしまい、見づらくなりがちです。
  • 対談ものなどは、冒頭にダイジェストを入れる:対談をメインにした動画を作成された方の作品があったのですが、その中のキーワード、パワーワードなどを入れたダイジェストを冒頭に持ってくるととても「しまった」感じになるそうです。
  • 希少な映像などは説明ありき:普段、なかなか撮影できない鳥や動物を偶然撮影できた場合などは、とにかく、説明が大事。知らない人に、いかに興味を持ってもらうか、という観点で説明を入れることは必須です。
  • 自分らしさでまとめる:例えば、自分が女子高生ならば、文字やテロップもそちらに寄せる、などわかりやすい情報が、特にショート動画では活きるようです。
  • お手本を真似ることもあり:自分の興味ある分野(自然観察系)ですでに活動されている方の作品では、手本となる動画をかなり忠実に再現されていました。動画サイトでショート動画を検索して、再生回数の多いものを選び、参考にされたことのこと。両方見比べてみましたが、とてもよく再現(観察の対象は全く別)されていて洗練されていました。「まね」というとあまり印象がよくないですが、自分が闇雲に進むのではなく、お手本を一度なぞってみることはどんな習い事でもやるので、おすすめです。
  • 写真だけの動画も楽しい:写真をつなぎ合わせて作品を作った方がおられました。一枚一枚のチョイスも素敵であまりひねってはいませんが、画質自体が綺麗なので、見栄えします。講師のアドバイスは「写真と写真の間に説明を入れるともっとわかりやすくなる」ということでした。私も仕事で使う手法ですが、説明を入れることは意識していなかったので、大いに参考になりました。
  • 文字数とカットの長さを合わせる:動画や写真に説明を入れる場合は、文字数によって、読み上げる時間を考え、長短をつけることが大事。
  • 固有名詞の取り扱いの工夫:場所の名前、組織の名前などは、知っている人にとっては何の違和感もありませんが、知らない人にとっては『???』と思考停止しがちな情報です。それを宣伝したいなら説明があった方が親切ですし、説明しづらい場合は「置き換え」ることもあり。
  • 海外向けの動画の傾向:楽器の演奏をメインにアップしている、という方は海外向けを狙っていて、言語の工夫や見せ方も直感的。実際、海外の方の動画では、あまり、字幕が入らないようです。いわゆる「ノンバーバル」という手法。私は普段あまりみませんが、検索してみてください。

まとめ

 この講座で、動画制作の実践的なノウハウを学びながら、自分の制作した動画のフィードバックを受けることで、改善点を具体的に把握することができました。また、他の参加者の作品と苦労した点などを伺い、興味の幅が広がりました。中には、静止画だけをつなげた動画もあり、画質とBGMが良いと、とてもみやすいと感じました。

 プロのYouTuberからの貴重なアドバイスを活かして、次回はさらにクオリティの高い動画を目指して挑戦します。

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