世の中の「正論」と、自分の「生存戦略」のズレ
大きな出費が重なり、キャリアの転換点を前にしたとき、多くの人がまず着手するのが「固定費の削減」です。 家計簿を広げ、真っ先に赤字を入れられるのは、おそらく「結果の出ていない習い事」や「高額なジム代」でしょう。
私の場合がまさにそうです。4年前、切実に痩せたいと思い、高い受講料を払って回数券を買いました。これまでの間、痩せたりリバウンドしたりを繰り返してきました。
「4年も通って痩せていないなら、無駄ではないか」 「家で一人で運動すれば、月数万円が浮くはずだ」「最近は,器具さえ使わない自重中心じゃないか」
こうした正論は、他人に言われるまでもなく自分自身が一番よくわかっているものです。それでも、どうしても解約をいいだせない。回数券の残り僅かになっている現在も、「やめます」とはいえない。
そこには、数字や効率だけでは測れない「本当の必要経費」が隠れていることがあります。
「現状維持バイアス」という名の、切実な防衛策
「やめればお金が浮く」 「家で一人で動けばいい」 そんな正論は、耳にタコができるほど自分に言い聞かせてきました。
でも、どうしても言い出せない。一歩を踏み出せない。 それは、私がこの場所に「筋肉」以上のものを求めているからだと気づきました。
- 「予約」という名の、生活の背骨: 不安定な日々の中で、決まった時間に誰かと会う約束がある。それが私のタイムスケジュールを辛うじて支えています。
- 若い世代との「思考の交換」: 年下のトレーナーさんと話す時間は、凝り固まった自分の考えをアップデートしてくれる貴重な機会です。
- 「毒」の受け皿: 家族にも言えない不安や愚痴を、プロの距離感で受け止めてもらう。それは、独りよがりな孤独に陥らないための防衛策でもあります。
お金に換算できない「贅沢」を、必要経費と呼ぶ勇気
客観的に見れば、これはとんでもない贅沢かもしれません。 「結果も出していないのに、高いお金を払って喋りに行っているだけじゃないか」と。
けれど、これから迎える再就職という荒波、環境の変化、尽きないストレス。 その中で、自分を壊さずに歩き続けるために「この場所」が必要なら。 それは浪費ではなく、私が私であり続けるための**「戦略的な必要経費」**なのだと、今は自分に許可を出したいのです。
正論よりも「納得感」を選んでいい
もし、あなたにも「やめたいけれど、やめられない」場所があるなら。 無理に自分を説得して、大切な「居場所」を奪う必要はありません。
頻度を落としてもいい、形を変えてもいい。 一番大切なのは、周囲の目や家計簿の数字ではなく、**「今の自分が、明日を笑って迎えるために何が必要か」**を見極めること。
50万円の出費は確かに痛いけれど、それを取り戻すために「心の平穏」まで差し出す必要はないのです。
家計上は無駄で心には不可欠なもの
あなたにとって、「家計簿上は無駄だけど、心には不可欠なもの」は何ですか?
それを、 0か100かで切り捨てる前に、「細く長く続ける方法」を一緒に探してみませんか。
ジムに行けない日の「セルフ・アンカー」
とはいえ、経費削減の観点からジムの頻度を落とす可能性を視野に入れることも一案。
自宅でも「生活の基礎(タイムスケジュール)」を維持するためのツールを提案します。
ジムという「外側の強制力」に頼りすぎず、少しずつ自立していくために。 私がトレーナーさんと会えない日に、自分のリズムを守るために取り入れた「小さな相棒」たちです。
- スマートウォッチ(Apple Watch): 『座りすぎ』を注意してくれる存在は、トレーナー不在の日の心強い味方です
- 良質なハーブティー(Amazonで探す): ジムでストレスという毒を吐く代わりに、夜に一息つく儀式を作る。1杯100円の投資で、メンタルコストを下げられます
- マインドフルネス瞑想のガイド本(Amazonで探す): 「他人の声ではなく、自分の声を聴く技術。ジム代を削る分、このスキルを一生モノにしたい」

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