65歳の壁を目前に初めての再就職面接に挑む!「経験」を「即戦力」へ

運命に導かれた「紺のコート」が、私の戦闘服になった

1月中旬。セールで見つけたFoxfire(フォックスファイヤー)のゴアテックスコートを手に取ったとき、店員さんは私にこう言いました。 「紺色でシンプルなので、実は就活の方もよく買われるんですよ」

その時は、「へえ、そうなんですね」と軽く受け流していました。まさかその数日後、自分自身が「就活生」という立場に放り出されるなんて、夢にも思っていなかったからです。

突然届いた「3月で無職」という決定。 目の前が真っ暗になりました。65歳目前という年齢、これから直面するであろう現実。不安で足がすくみそうになったとき、クローゼットに掛かったあの紺色のコートが目に入りました。

「あの時、店員さんが言った言葉は、この日のための予言だったのかもしれない」

無職を前に、スーツを新調し、美容院で髪を整えるのは正直、経済的にも痛い出費です。でも、それは**「失業者」としてではなく「プロの候補者」として再出発するための、自分への投資**でした。

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控室での洗礼。隣に座る「若さ」という眩しさに

集合10分前。受付を済ませて控室に入った瞬間、私の足が止まりました。そこにいたのは、私よりもずっと若い、輝くような可能性を纏った候補者。

直視することすらできず、視界の端にチラリと映るその若々しい姿を見ただけで、私のテンションは一気に急降下しました。「若いというだけで、こんなにも圧倒されるのか……」「この場所に、今の私がいてもいいのだろうか」

用意してきた一問一答のメモを見ようとしても、文字が滑って頭に入りません。さっきまで整えてきたはずの自信が、砂の城のように崩れていく感覚。

椅子に座り、ついつい伏し目がちになる私。ふと視線を落とすと、そこには新調したばかりのスーツのスカートがありました。

「このスーツのためにも、このままでは終われない。悔いのないよう、全力を出し切ろう」

その生地の感触を確かめるように自分を鼓舞したとき、折れそうだった背筋がもう一度、静かに伸びました。

私の足元を支えた「二つの相棒」

震える心を落ち着かせてくれたのは、今回新調した相棒たちです。

一つは、アシックスの「走れるパンプス」。 履き込みが深く、ひさしぶりのストッキングでも脱げる心配がありません。会場までの慣れない足取りを、しっかりとした安定感で支えてくれました。

もう一つは、**「素足に見えるフェイクタイツ」**です。 真冬のスカートでの面接は冷えますが、厚手のタイツでは野暮ったい。これなら防寒しつつ、足元を清潔感のある印象に保てます。 「準備だけは、万全にしてきたじゃないか」 そんな小さな自負が、折れそうだった背筋をもう一度伸ばしてくれました。

20分間の対話。「事務補助」の枠を超える勇気

面接官を前にしたとき、私は吹っ切れました。若さに対抗するのではなく、私が歩んできた「時間」を差し出すしかない。

  • 「ChatGPTは使えますか?」 「SNSの言葉の添削や効率化に活用しています」と即答。
  • 「広報で大切にしていることは?」 「民間と違い成果が見えにくい行政だからこそ、具体的な目標数値を決めて動くべきです」

事務補助の枠を超えて、少し「えらそう」に聞こえたかもしれません。でも、自分を偽っても仕方がありません。私が提供できるのは、単なる作業時間ではなく、**「現場の課題を解決する経験値」**なのだから。

読者の皆様へ:一歩踏み出すのは、今しかない

面接の最後に「他に受けているところはありますか?」と聞かれ、私は正直に答えました。「3月で無職になる。でも、まだこの経験を役立てたいんです」と。

64歳。確かに崖っぷちかもしれません。でも、「今の自分」を必要としている場所は、必ずあります。

もしあなたが今、年齢を理由に一歩踏み出すのを躊躇しているなら。 まずは「絶対に脱げない靴」を履いて、外へ出てみませんか? その一歩が、新しい景色を見せてくれるはずです。


面接での自信は、足元の安心感から生まれます。私が今回、迷わず歩けたのはこの2つのおかげです。

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