3月にニューヨークへ行く予定の、60代夫婦(年上の夫)。
勢いと覚悟で航空券までは取りました。
しかしいまだに、肝心のホテルだけが決まっていません。
「優柔不断だから」
「性格の問題」
そう片付けるのは簡単ですが、
実際のところはもう少し複雑で、そして現実的です。
● いちばん言いにくくて、でも一番大事な問題:いびき
まず、これです。
夫のいびき。
長年一緒に暮らしてきた情もあります。
大切な存在であることも、もちろん変わりません。
ただ、それとはまったく別の話として言います。
私はこれまで何度も、
眠りを奪われ続けてきました。
耳をふさいでも聞こえます。
枕で防御しても突破されます。
最後に、そっと足で抗議すると、
なぜかこちらが怒られることもあります。
笑って書いていますが、
内心は決して軽くありません。
今回の旅では、私はほぼ“ガイド役”。
移動の判断、時間配分、トラブル対応、
だいたい私の肩に乗っています。
つまり、私が眠れなかったら——
旅そのものが進まない。
そう考えると、いびきは
ただの生活音ではなく、
「滞在の質」と「安全性」に関わる問題
になります。
できれば別室にしたいくらい。
まして今回は6泊。
正直に言えば、
「これは試練なのだろうか」と思う瞬間もあります。
● 物価の高い街で、食費どうする問題
そしてもうひとつ、かなり現実的な悩み。
「ニューヨーク、食費がすごいらしい」
その情報を聞くたび、
財布がきゅっと縮む気がします。
すると自然に浮かび上がるのが
「じゃあキッチン付きのホテルは…?」
という考え。
でも同時に、
- 本当に料理する?
- 旅先でそんな余裕がある?
- 結局ほとんど使わないのでは?
という声も、ちゃんと頭の中にあります。
それでも「キッチン付き」と書いてあるだけで
不思議と安心してしまう。
理性と幻想が、静かに綱引きをしている状態。
これもまた、判断を難しくします。
● そして知ったニューヨークの現実:バス・トイレ問題
さらに最近知って驚いたのが、
バス・トイレ・洗面台が一体型のホテルが多いこと。
日本の「洗面所は独立していてほしい」感覚に慣れた身としては、
なかなか衝撃でした。
「じゃあ、少しランクを上げる?」
→ つまり 予算アップ。
静かに、でも確実に、
財布が震えます。
● 立地=“便利さ”だけではなく、“体力”の話
そして残る重要ポイントは立地。
- JFK空港から無理なく辿り着けるか
- 乗り換えが複雑すぎないか
- 夜、安心してホテルに帰れるか
- ミュージカルやタイムズスクエアに行きやすいか
60代夫婦にとって、
移動は「気力」ではなく「体力」の問題でもあります。
だから立地は単なる便利さではなく、
旅を守るための条件だと感じるようになりました。
● そして ようやく出した、ひとつの答え
こうして迷いと現実のあいだを行ったり来たりしながら、
私はひとつだけ、はっきりと決断できました。
悩んで、立ち止まって、また少し歩いて。
そのくり返しの中で、ようやく 一歩だけ前に進む決断です。
まず「泊まるエリア」を、
タイムズスクエア周辺(ミッドタウン・ウエスト)にしぼることにしました。
夜にミュージカルを観て、そのまま歩いて帰れること。
60代夫婦でも、できるだけシンプルな動線で旅を進められること。
JFK空港からのアクセスが複雑すぎないこと。
そして、私たちがいちばんワクワクできる場所の近くに、
ちゃんと拠点を置いておきたいこと。
それらを静かに並べて考えたら、
ここがいちばん
「私たちの旅が無理なく続けられる場所」
だと思えました。
まだホテル名までは決められていません。
でも、“地図のどこに立つか” は、ようやく決まりました。
それだけで心の中に、
少し風が通ったような気がしています。
● 迷っているけれど、止まってはいない
若いころのように、
勢いだけで突き進むことはできません。
でも、慎重になっているのは
弱くなったからではなく、
「ちゃんと旅を楽しみたい」から。
夫婦で旅をするというのは、
仲良しだけでは語れない現実を抱えながら、
それでも一緒に前に進もうとすることなのだと、
最近しみじみ感じています。
● ここまでの結論
決まったのは、たった一つのこと。
でもこの“たった一つ”が、
旅の大事な一歩になる——
そんな気がしています。


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