過去にトレードを学んだことで、今の自分が迷走するとき

トレード

――株式トレードで気づいた「記憶のズレ」

はじめに

「株の勉強は一通りしたつもりなのに、決断の場面でいつも迷ってしまう」
こう感じたことはありませんか?

株式トレードをしていると、「以前に学んだはずのこと」が、ふと頭に浮かぶ瞬間があります。
それはたいてい、利益が出ているときや、判断に迷っているときです。

私もそうでした。
過去に受講した講座で教わった手法や言葉が、修正の局面で次々に思い出されました。

けれど最近、その「思い出し方」自体に違和感を覚えるようになりました。

学習内容は正しかったのに、なぜ苦しくなるのか

学んだこと自体が間違っていたとは思いません。
理論も理屈も、当時は納得していました。

それでも、実際のトレードでは次のようなことが起こります。

良い記憶だけが、都合よく浮かび上がる

「利益を伸ばすために、損切りラインを切り上げていく」
「押し目を拾えば、効率がいい」

どれも、聞いたことのある“正しい話”です。
そして不思議なことに、うまくいったときの感触だけが、強く記憶に残っています。

一方で、
・その手法を守れなかったとき
・途中で判断がぶれたとき
・結局、利益を減らしてしまったとき

そうした記憶は、あまり鮮明には思い出されません。

「学習の失敗」ではなく「想起のズレ」

最近になって気づいたのは、これは学習の成否ではなく、想起の問題ではないか、ということです。

過去に学んだことが、
・今の資金量
・今の時間的制約
・今の精神状態

と合っているかどうかを確認せずに、条件反射のように呼び出されてしまう。

すると、本来は「限定条件付きで使うはずだった知識」が、
あたかも“万能な正解”のように振る舞い始めます。

実際、以前の私も、判断に迷い続けていた時期がありました。
その時の記録はこちらに残しています。
▶︎「トレードで失敗続き…原因は“ルール無視”だった|60代からの副業挑戦記これ」

▶︎【中高年初心者向け】私の失敗だらけの株トレード体験談と、利益を積み上げるためのリアルなルールづくり

中高年が陥りやすい理由

中高年になると、学習経験が積み重なっています。
それは強みである一方で、次のような傾向も生みます。

「わかっている」という感覚が、判断を早める

一度理解した理論は、安心材料になります。
だからこそ、現在の状況を丁寧に見直す前に、「あれと同じだ」と結論づけてしまう。

結果として、
・今の自分には重すぎる手法
・今の生活状況には向かない判断

を、無自覚に選んでしまうことがあります。

修正とは、知識を捨てることではなかった

今回のやり取りを通じて、私が感じたのは、
「修正」とは、学んだことを否定する作業ではない、ということです。

むしろ、

  • その知識は
  • どんな条件で
  • どんな立場の人が
  • どの段階で使うものだったのか

を、今の自分の位置に合わせて再配置する作業なのだと思いました。

おわりに

人は、良い思い出や納得できた理論を信じたくなるものです。
それ自体は、ごく自然なことだと思います。

ただ、トレードのように「現在の条件」がすべてを左右する行為では、
過去の学習が、そのまま今の正解になるとは限りません。

大切なのは、
「これは正しいか」ではなく、
「今の自分に合っているか」と問い直すこと。

その問い直しができたとき、
学習はようやく、足かせではなく道具になるのだと感じています。

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