腸活を始めたからといって、すぐに便秘が改善したわけではありません。
良い日と悪い日を繰り返しながら、60代の今も試行錯誤は続いています。
それでも、以前とは違う感覚があります。
腸は裏切らないかもしれない、と思えるようになるまでの話です。
自分の腸が好きになってきた・・・
正直に言うと、私は「腸活」という言葉が好きではありませんでした。 流行りものの健康法のようで、どこか他人事だったからです。
でも今は、少しだけ考えが変わりました。 腸は、裏切らない。 正確に言うと、こちらの向き合い方を、そのまま返してくる。時間はかかるけど、時には逆戻りするけれど・・・。
努力しても、すぐ結果は出ない
腸の話を書くようになって、「じゃあ、何をすればいいんですか?」と聞かれることがあります。
正直に答えると、
- 劇的な方法はない
- すぐ効く魔法もない
- 頑張ったからといって、翌日スッキリするとは限らない
この現実を受け入れるまでが、いちばんしんどかったです。
私自身、 「これだけやってるのに、なんで出ないの?」 「また今日もダメだった…」 と、何度もトイレでため息をつきました。フルタイムの仕事を卒業し、朝の時間に余裕ができて、トイレに欠ける時間がもてるようにはなった。でも。どんなに「いきんでも」出ないときはありました・・・。
そんなときは腸は沈黙するなぁ、と感じました。それに、調子よくできたり、タイムリーに対応できても 褒めてもくれないし、努力を認めてくれるわけでもない(まあ、当たり前といえば当たり前なんですが)。
でも、ちゃんと見ているのだと思うようになりました。
体は正直、腸はもっと正直
不思議なことに、忙しくて余裕がなくなると、腸はすぐに反応しました。
- 水を飲むのを忘れた日
- イライラして歩くのも億劫だった日
- 食事を「とりあえず」で済ませた日
そういう日は、だいたい出ません。
逆に、
- 少し遠回りして歩いた日
- 朝、ヨーグルトをゆっくり食べた日
- 何も期待せず、淡々と過ごした日
そんな日の翌朝、 「あ、今日はいけそうかも」と体が教えてくれることがあります。
腸は感情論がありません。 こちらがごまかしても、忖度しても、全部お見通し。
だからこそ、信用できる。
「毎日出る」ことを目標にしない
以前の私は、 毎日出なければ失敗 出ない=体に悪い と思い込んでいました。
でも今は、こう考えています。
- 今日は出なくてもいい
- 明日、明後日、自然に出ればいい
- 出ない日があっても、体は生きている
この考え方に切り替えた途端、 腸との関係が少しだけ楽になりました。
皮肉なことに、 「出そう」と思わなくなった頃のほうが、出るのです。
腸は、長い付き合いになる相棒
60年以上使ってきた体です。 若い頃と同じようにはいきません。
それでも、
- 怒らず
- 急かさず
- 見捨てず
付き合っていくしかない。
腸は裏切りません。 ただ、時間がかかるだけ。
そしてその時間は、 「ちゃんと自分の体を大事にしているか」を 静かに問い返してくる時間なのだと思います。

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