ニューヨーク、ブロードウェイ。 そのきらびやかな響きに憧れつつも、私の前に立ちはだかったのは「言語」という現実的な不安でした。せっかくの本場での観劇。内容が分からず置いてけぼりになるのだけは避けたい――。
「戦略的消去法」が連れてきた、最高の出会い
『ライオンキング』『ウィキッド』……名作が並ぶ中、私が選んだのは**『MJ The Musical』**でした。 「マイケルなら曲もストーリーも大体わかる。連れも彼なら知っているだろう」 そんな、ある種「リスク回避」に近い、非常に合理的で守備的な理由からの選択でした。
しかし、幕が上がった瞬間、私の計算は一気に吹き飛ばされました。 そこにいたのは、マイケルそのもの。英語の台詞を完璧に理解できなくても、彼の完璧主義と音楽への情熱が、リズムとダンスを通じてダイレクトに心に突き刺さってきました。言葉がわからなくても、**「本物の表現力」**だけで人はこれほどまでに圧倒される。その衝撃に、ただただ魂を奪われました。
「迷うなら行こう」の決断と、劇的なシンクロ
滞在中の水曜日、私はもう一つの聖地、ハーレムの「アポロシアター」へ向かおうとしていました。名物「アマチュアナイト」を観るべきか迷い、「迷うなら行こう」と心に決めてチケットを探しました。
しかし、ホテルのフロントの方にまで手伝ってもらって判明したのは、「現在改装中で、今日は何のイベントもやっていない」という事実。 自由の女神からブルックリン、そして橋を渡りきる「行軍」で体力が限界に近かったこともあり、私は潔く引き下がりました。「楽しみを未来にとっておこう」と。
ところが、その翌日観た『MJ The Musical』の舞台で、驚くべき光景を目にします(※少し内容に触れます)。 なんと、劇中に「アポロシアターのアマチュアナイト」のシーンが登場したのです。
舞台が埋めてくれた「空白」
現実の世界では辿り着けなかったアポロシアターのステージが、目の前のブロードウェイの舞台で見事に再現されている。若き日のマイケルが、あの伝説の場所でスターへの階段を駆け上がっていく姿……。
「行けなかった」という現実の空白を、舞台が鮮やかな熱狂で埋めてくれたような不思議な感覚でした。あの日、無理をしてハーレムまで足を運ばず、ブロードウェイの客席に身を置いたこと。それ自体が、私にとっての「正解」だったのだと確信した瞬間でした。
旅の余韻を、4月からの活力に
帰国する飛行機の中で、私は食い入るように映画『This Is It』を観ていました。 マイケルが遺した「世界を変えたいなら、まず鏡の中の自分から(Man In The Mirror)」という言葉。
私も4月から心機一転、新しい職場へ行きます。基本を大切に、そして、たくさんの人とかかわる中でさらに成長できたらいいと思います
マイケルジャクソンの魅力を知るにはこのCDから。

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