理不尽な気持ちとの葛藤
「あんなことを言われる筋合いはない」 「なぜ、間違っているあいつらが平然と笑っているのか」
職場で理不尽な扱いを受けたり、正当な努力を否定されたりしたとき、私たちの心は激しい怒りと悲しみに支配されます。夜は眠れず、ふとした瞬間にフラッシュバックが襲い、気づけば頭の中で「相手への反論」を繰り返してしまう……。
もし、あなたが今そんな「負のループ」の中にいるとしたら。 それは、あなたが人一倍、誠実に仕事と向き合ってきた証拠です。
今回は、アドラー心理学の視点を用いて、過去の葛藤という泥沼から抜け出し、自分の人生の主導権を取り戻すための考え方をご紹介します。
「許せない」という感情の裏にある「目的」
アドラー心理学では、感情にはすべて「目的」があると考えます。 あなたが「忘れられない」「許せない」と怒り燃やし続けているのには、実は切実な目的が隠れているのかもしれません。
- 自分の尊厳を守り続けるため(怒りを手放すと、負けを認めたことになりそうで怖い)
- 「正義」を証明し続けるため(自分が苦しむことで、相手の悪を強調したい)
しかし、ここで一度立ち止まって考えてみてください。 あなたが怒り続けている間、あなたの貴重な時間とエネルギーは、「大嫌いな相手」のために消費されていることにならないでしょうか。
「課題の分離」:相手の評価は、あなたの課題ではない
苦しみから抜けるための最強の武器、それが**「課題の分離」**です。
- 相手の課題: あなたをどう評価するか、どう扱うか、反省するかどうか。
- あなたの課題: 与えられた職務を誠実にこなすこと、そして、これからどう生きるか。
例えば、閉鎖的な組織では、実務能力よりも「愛想」や「融通」が優先されることがあります。そこで「仕事は完璧なのに、愛想がない」などと公開処刑のような扱いを受けたとしても、それは「相手の組織の未熟さ」という課題であり、あなたの能力の問題ではありません。
相手がどれほど理不尽であっても、その「愚かな振る舞い」を変えることはできません。そこに踏み込もうとするから、私たちは苦しくなるのです。
真の解決とは「相手を人生から追放すること」
本当の意味での「名誉の回復」や「解決」とは、相手に謝罪させることではありません。
- 実務的なケジメをつける(事実を記録に残す)
- あとは相手を「人生の通行人」にする
これに尽きます。 相手が何食わぬ顔で過ごしていても、それは「彼らの課題」です。あなたは彼らという「過去の遺物」に執着するのをやめ、自分の成長と未来という「自分の課題」に全エネルギーを注ぎましょう。
「あなたが最高に幸せになり、新しい場所で活躍すること」 これこそが、理不尽な人々に対する最大の、そして最もエレガントな復讐なのです。
今、心を整えるためにできること
もし、どうしても夜が眠れなかったり、モヤモヤが晴れなかったりするときは、無理に「前向きになろう」とする必要はありません。まずは傷ついた自分を認め、少しずつ「課題の分離」を試してみてください。
心が疲れ切っているときは、読書を通じて先人の知恵を借りるのも一つの手です。特に対人関係の悩みには、アドラー心理学を分かりやすく解説した名著が、あなたの「心の防波堤」になってくれるはずです。
Amazon『嫌われる勇気』「自分の人生を生きる」という覚悟が決まったとき、驚くほど心が軽くなるのを実感できるはずです。
最後に
あなたは、もう十分に戦いました。 理不尽な人々のために、これ以上あなたの心を使うのはもったいないことです。
「課題の分離」という線を引き、新しい一歩を踏み出す準備を始めましょう。あなたの誠実さを正当に評価してくれる場所は、必ず他にあります。
もし今、あなたが過去のしがらみに縛られて苦しいのなら、この本が、心地よく毎日を送る「私」に変えてくれるかもしれません。
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