敦賀・大谷吉継ゆかりの地を歩く/漫画で「すこーし予習」が旅を2倍楽しくするコツ

「包帯の武将」から始まった、私の小さな好奇心



正直に申し上げます。私はこれまで歴史に強い関心があったわけではありません。大谷吉継公についても、「包帯を巻いた武将がいたらしい」という程度のぼんやりとした知識でした。
しかし、昨年の万博で福井県PRブースの熱気に触れ、さらに先日の新聞記事

で「地元の認知度が低いのが悔しい」という活動家の方の想いを知り、少しだけ心が動きました。

「もし、私がこの武将のことをもう少し知っていたら、いつもの街歩きがもっと楽しくなるのではないか?」と。

大人の「すこーし予習」には、学習漫画がちょうどいい



そこで私が手にとったのが、コミック版『日本の歴史』シリーズの大谷吉継の巻です。

50代・60代の私たちにとって、分厚い専門書や関連小説に挑むのは少しハードルが高いもの。でも、漫画なら
ストーリーが視覚的に入る: 武将同士の人間関係や、なぜ彼が「義」の人と呼ばれるのかが数十分で理解できます。
「ゆかりの地」の背景が見える: 予習してから街を歩くと、ただの石碑が「彼が最期まで守ろうとした場所」に見えてくるから不思議です。
旅の解像度が上がる: 「知っている」という実感が、精神的なゆとりと小さな自信(自立した楽しみ)に繋がります。

敦賀の「吉継ポテンシャル」を感じる旅


予習を終えて改めて敦賀市内の史跡を調べると、プロジェクトの方が「キラーコンテンツ」と呼ぶ理由が肌で分かってきました。

「義」の武将として名高い大谷吉継(おおたに よしつぐ)のゆかりの地である敦賀市は、
吉継が1589年から約12年間、敦賀城主としてこの地を治めました土地です

主な足跡はつぎのとおりです。 
敦賀城案内碑:吉継が水城として大改修した居城跡。現在は敦賀市立西小学校の敷地内に碑が立っています。
来迎寺:敦賀城から移築されたと伝わる「中門」が現存しており、当時の面影を感じることができます。
永賞寺:吉継が自らの菩提寺として再興した寺院です。境内には没後9年に建立された供養塔(九重塔)があり、現在も毎年9月に供養祭が行われています。
常宮神社:敦賀半島の途中にある神社です。吉継が豊臣秀吉の命で奉納した国宝「朝鮮鐘」が収蔵されています。
みなとつるが山車会館:氣比神宮例大祭で巡行する勇壮華麗な山車を保管し、展示紹介する施設です。館内には吉継コーナーがあり、彼に関する展示やファンが思いを綴る「恋文ノート」が設置されています。

山車会館のHPに記載された説明を引用しておきます。

大谷吉継とは

大谷吉継は1565年(永禄8)年の生まれ。
 母親は豊臣秀吉の妻(お祢、高台院)の侍女で、東殿ひがしどのと呼ばれた女性。父親は判明していません。
 幼少期から、秀吉のもとで石田三成、加藤清正らと競い合いながら成長したといわれます。
 本能寺の変ののち、秀吉が天下人となると、吉継は優秀な実務官僚として豊臣政権を支えました。1585年(天正13)、秀吉は関白になり、吉継も刑部少輔ぎょうぶのしょうゆうに任じられます。『大谷刑部おおたにぎょうぶ』という呼び名はこれに由来します。

敦賀城主として

 1589年(天正17)、吉継は敦賀の領主となり、敦賀を“城のある港湾都市”につくりかえました。敦賀は京都・大坂に物資を供給し、朝鮮出兵など戦争のおりには兵粮、船、操船者を整える拠点としても機能することになります。江戸時代の敦賀湊の繁栄の基礎は吉継の時代につくられたといえます。

関ヶ原合戦にて

秀吉が没すると、しだいに徳川家康が政治の中心となり、これに抵抗した三成に味方して戦った関ヶ原合戦(1600年/慶長5)で敗れ、吉継は自刃します。敦賀城も、1615年(元和元)の一国一城令いっこくいちじょうれいで廃城となりました。

山車会館は吉継巡礼の聖地?

吉継は、石田三成の盟友として知られ、ドラマや小説、ゲーム等で描かれることもあり、義に厚い武将として広く慕われています。吉継が治めた敦賀には、熱い歴史ファンが“吉継巡礼”に訪れています。吉継展示のある山車会館は、はずすことのできない聖地です。


自分なりの「推し」を見つける楽しみ

これまで大谷吉継に関してそれほど興味を強く持っていたわけではありませんが、調べてみると、これまでにも行ったことのある史跡もあり、改めて「また敦賀に行ってみようかな」と思えるから不思議です。


「何でもかんでも詳しくなる」必要はありません。 ただ、新聞で見かけた話題や、誰かが一生懸命推しているものに、漫画一冊分だけ歩み寄ってみる。その「すこーし予習」が、退職後の日常を「探検」に変えてくれます。
地元の熱意に少しだけ便乗して、あなたなりの「旅の楽しみ」を見つけてみませんか。

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