株で利益を出したい。
そう思って、本も読んだし、有料講座も受けた。
「買った理由を書きましょう」
「売るルールを決めましょう」
「売買ノートを付けましょう」
そんなアドバイスは、もう耳にタコができるほど聞いてきた。
それなのに、私は今も売買ノートを付けていない。
そして、利確も相変わらず苦手だ。
先日、自分の保有株を見直していて気づいた。
問題は、私が知らないことではない。
知っているのにやっていないことなのだ。
含み益が消えていく
宇宙デブリ関連で注目されたアストロスケール。
私も保有していた。
一時はかなりの含み益になった。
ところが、いつ売ればいいのか分からない。
もっと上がるかもしれない。
せっかくの成長株なのだから。
そんなことを考えているうちに、利益はどんどん減っていった。
振り返れば、毎回同じパターンである。
利益が出る銘柄を見つけることはできる。
ところが、出口が決まっていない。
だから、利益を利益として確定できない。
なぜできないのだろう
私はずっと、自分の意志が弱いのだと思っていた。
でも最近、少し違うのではないかと考えるようになった。
私はクレジットカードを何枚も持っている。
決済日も支払額も、きちんと把握しているとは言い難い。
株も同じだ。
銘柄が増える。
テーマが増える。
気になる会社が増える。
そして管理が追いつかなくなる。
つまり私は、入口を増やすのが好きで、整理するのが苦手なのだ。
本当の原因
さらに考えてみると、もう一つ理由がある。
私は今のところ、
借金もない。
大きな病気もない。
介護する親もいない。
再就職も決まった。
年金だって、あてにできるかどうかは別として、ゼロではない。
つまり、人生がそこそこ回っている。
だから、
「今すぐ決めなければ死ぬ」
という状況ではない。
YKTも、
「そのうち戻るかもしれない」
トヨタも、
「トヨタだからなあ」
アストロも、
「宇宙関連はこれからだし」
そんなふうに決断を先送りできてしまう。
私は長い間、これを楽観主義だと思っていた。
でも最近は、
「決断を先送りできる環境」
なのだと思うようになった。
一月の私は違った
今年の一月。
無職になることが決まったとき、私は本気で青くなった。
株で月三十万円稼げないだろうか。
そんなことまで考えた。
今思えば無謀だった。
私の資金規模では現実的ではない。
それでも、あの頃の私は真剣だった。
毎日相場を見ていた。
必死だった。
ところが再就職が決まると、緊張の糸が切れた。
生活は回る。
何とかなる。
そう思った瞬間に、元の自分に戻っていた。
問題は知識ではなかった
今回、改めて気づいたことがある。
私は売買ノートを書くべきことを知っている。
銘柄を絞るべきことも知っている。
利確ルールを決めるべきことも知っている。
全部知っている。
だから、これ以上知識を増やしても意味がない。
必要なのは、新しい知識ではなく、未来の自分への伝言だ。
買うときに一行だけ書く。
「なぜ買ったのか」
それだけでいい。
立派な売買ノートではなくていい。
未来の自分が、
「なぜこの株を持っているんだっけ」
と迷わないためのメモでいい。
反省はもうやめる
実は、この記事を書きながら思った。
私は何年も同じことを反省している。
だからもう、
「反省します」
とは書かない。
代わりに、
「私は知っているのにできない人間である」
という事実を認めることにする。
そして、その前提で仕組みを作る。
それがたぶん、今の私に必要なことなのだと思う。
人は知識だけでは変わらない。
私自身が、その証拠なのだから。
一行だけ、「未来のわたし」にむかってかくこと「は」しようと思う

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