「無職になる」と聞くと、多くの人は生活の不安を思い浮かべます。
けれど、実際に直面したのは、収入よりも「自分をどう説明すればいいのか」という問題でした。
この記事は、無職になったことの感想を書くものではありません。
これまで“ちゃんとやってきた人”ほど、次の一歩で詰まりやすい理由を、整理するための記録です。
眠れない夜に見てしまうサイト
4月から無職になると決まってから、眠れない夜が増えました。
布団の中でスマホを開き、無意識のうちに求人サイトを見ています。
画面に並ぶのは、
タイミー、インディード、ハローワーク。
条件は、これまでの収入より低く、勤務地も選べず、内容も厳しいものばかりです。
それを見ているうちに、胸の奥に重たいものが溜まっていく感覚がありました。
眠れない夜に求人サイトを見るという行為
夜に求人を見ると、なぜこれほど気持ちが沈むのか。
それを、あとから冷静に考えてみました。
判断力がいちばん落ちている時間帯
夜は、身体も心も疲れ切っています。
昼間なら受け流せる情報が、夜にはそのまま刺さります。
冷静な比較や取捨選択ができない状態で、
「条件の悪い仕事」と
「働き続けてきた自分」を
同じ土俵に並べてしまっていました。
情報収集のつもりが自己否定になっていた
求人を見ているつもりでしたが、
実際にやっていたのは、
- 自分はこの程度の条件しか出てこない
- もう選べる立場ではない
- 価値が下がったのではないか
という、自己評価の切り下げでした。
これは就職活動ではなく、
自分に対するダメージの蓄積でした。
低賃金の仕事がつらいのではなかった
正直に言うと、
低賃金であること自体が一番つらかったわけではありません。
「これが今の私なのか」と思ってしまうこと
求人の条件を見るたびに、
それがそのまま自分の値札のように感じられました。
- この時給が私の評価
- この条件が私の現在地
そう考え始めたとき、
生活全体が一気に色あせていきました。
「つなぎの仕事」と「立て直すための仕事」は違う
ここで、はっきり分かったことがあります。
今見ていた仕事は「生活をつなぐ」ものでしかない
夜中に見ていた求人は、
今すぐ人手が欲しい現場の条件です。
それは、
- 人生を立て直す導線
- 評価を積み上げる仕事
- 次につながる役割
を示すものではありません。
それを見続けると「出口がない」と錯覚する
本来は一時的な選択肢であるはずなのに、
夜に見ると、それが将来の終着点のように感じられました。
「これでは立ち直れない」と感じたのは、
仕事がないからではなく、
回復につながらない情報だけを見続けていたからでした。
メンタルが静かに削られていくサイン
今振り返ると、危険な兆候がいくつかありました。
眠れないまま考え続ける
生活の全てを「贅沢」「無駄」と感じる
自分を過小評価し、卑下する言葉が増える
これらは、
性格の問題でも、気の持ちようでもありません。
抑うつに向かうときに、多くの人が通る道です。
私が決めたこと
このままではいけないと感じ、
一つだけ決めたことがあります。
夜には求人を見ない
求人を見ること自体をやめたのではありません。
時間帯を変えることにしました。
- 求人を見るのは昼間だけ
- 布団の中では見ない
- 眠れない夜は、判断をしない
これは逃げではなく、
自分を守るための選択です。
無職の時期に必要なのは「自己管理」より「自己保全」
無職になると、
「ちゃんとしなければ」「早く立て直さなければ」と思いがちです。
でも今の私に必要だったのは、
行動を増やすことではなく、
自尊心をこれ以上削らないことでした。
同じ状況にいる人へ
もしあなたが、
- 夜に眠れず
- 布団の中で求人を見て
- 自分の価値まで下がったように感じているなら
それは、あなたが弱いからではありません。
一番しんどい時間帯に、一番厳しい情報を浴びているだけです。
立ち直れないのではなく、
立ち直る場所を、間違えているだけかもしれません。


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