新年の誓いの前に今年の私と握手する
新年になると、「今年こそは…」という誓いを立てたくなりますよね。
私も毎年のように、少し背伸びした理想を掲げていました。
でも今年は、その前に一度だけ立ち止まってみたくなりました。
きっかけは、通っている書道教室で教わった「一年内観」という取り組みです。
今年は足の怪我や天候のこともあって、教室で行われる一年内観に参加できませんでした。
年明けの合宿にも行けず、正直しょんぼり……。
でも、よく考えてみれば、書道は“家でもできる趣味”。
これまで自宅で硯を開くことはほとんどありませんでしたが、「今年だけは、家でやってみよう」と思いました。
それは、「来年こそ!」と未来へ走る前に、
いままでの自分と、ちゃんと握手してから前へ進みたいという気持ちがあったからかもしれません。
「一年内観」って、どんなことをするの?
一年内観とは、1年間を静かに振り返りながら、その時間を漢字一文字で表す方法です。
やり方はとてもシンプル。
1️⃣ 1年を3か月ごとに4つに分ける
(1〜3月/4〜6月/7〜9月/10〜12月)
2️⃣ それぞれの期間を漢字一文字で表す
── 合計4文字
3️⃣ 一年全体を表す一文字を決める
── これで5文字
4️⃣ そして最後に、「来年の一文字」を決める
── 合計6文字
ただの目標設定ではなく、
自分の一年を丁寧にすくい上げる“心の整理”の時間です。
自宅でもできる。一年内観のすすめ
難しい準備は必要ありません。
筆でも筆ペンでも、コピー用紙でも大丈夫。
大切なのは「静かな時間」と「少しだけ自分に向き合う気持ち」です。
まず、ノートに1年を4つに区切って書き出します。
- どんな出来事があったか
- うれしかったこと
- しんどかったこと
- 乗り越えたこと
- 心に残っている瞬間
完璧でなくていいし、きれいでなくてもいい。
ただ、「そういえば、こんなことがあったなぁ」と思い出しながら、箇条書きで書いていきます。
その後、それぞれの3か月に漢字一文字を当ててみると、
不思議なくらい自分の一年が“輪郭を持った物語”のように見えてきます。
最後に、
「今年の一文字」と
「来年の一文字」。
ここまで来ると、
勢いで掲げる「今年こそ!」とは違う、
“今年の私の延長線上にある、来年の私” が、自然に見えてきます。
できなかった自分も、弱かった自分も含めて
今年、私は書道教室の一年内観に参加できませんでした。
怪我があり、天候があり、行けない事情がありました。
もし以前の私なら、
「結局できなかった」
「今年も中途半端だった」
そんなふうに、自分にダメ出しをしていたかもしれません。
でも、今年は少し違いました。
行けなかった悔しさも、焦りも、そのまま抱えたまま、
静かに墨をすって、紙と向き合ってみると──
「できなかった年の私」も、ちゃんと“今年を生きた私”。
そう思えた瞬間がありました。
それだけで、少し肩の力が抜けました。
来年は、今年の“続き”として始めたい
「新年の誓い」というと、
つい“理想の私”に向けた宣言をしてしまいます。
でも、一年内観をしてみて思いました。
未来だけを見る宣言よりも、
今年の私を認めた上で選ぶ“来年の一文字” のほうが、
ずっとあたたかくて、地に足のついた希望になるのだと。
今年を振り返る時間は、いまからでも間に合う
本来は12月にやるものかもしれません。
でも私は今年、年末年始の静かな時間に取り組むことになりました。
それでもいい。
むしろ、それでいい。
年末にできなくても、予定通りにいかなくても、
“いま”というタイミングで振り返ることには、
その人なりの意味があるはずです。
もしよければ、
あなたも今年一年を、漢字でそっとすくい上げてみませんか?
それはきっと、
無理に前向きにならなくてもいい、
やさしい「次の一歩」の準備運動になると思います。


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