新幹線ブームの後に残ったもの、本当に人が集まる場所
北陸新幹線の延伸直後、福井の街は全国からのバスツアーや観光客で大変な賑わいを見せていました。しかし、大きなイベントやブームというものは、どうしても一過性になりがちです。ブームが落ち着いた今、街を歩いていると、少し寂しさを感じる瞬間もあるかもしれません。
しかし、そんな中でも「ある目的」を持った方々は、全国から静かに、そして確実にこの地を訪れています。
先日、地元の歴史的な城址(旧城郭跡)を通りかかった際、現場の案内を担当されている方から興味深いお話を伺いました。そこには、全国から「お城のスタンプ帳」や専用のマップを手にした方々が、毎日のように訪れているというのです。それも、比較的ご高齢の方や、落ち着いた年齢層の方が熱心に足を運ばれているそうです。
地元に住む私たちにとっては見慣れた景色であっても、外から来られる方にとっては「そこへ行く明確な理由(目的)」がある。ブームが終わっても人が途切れない理由は、こうした「ニッチな目的」にあります。
旅先で見つけた1枚のポスターが教えてくれること
先日、旅行の途中で立ち寄った滋賀県のサービスエリアで、思わず足を止めてしまう1枚のポスターに出会いました。

そこには、地元を舞台にした人気の小説『成瀬は天下を取りにいく』の主人公が、交通安全を呼びかける姿が描かれていました。
ここ数年、地元滋賀の盛り上がりはすさまじく、この小説のファンたちが、作中に登場する場所を歩く「聖地巡礼」のために熱心に滋賀を訪れていると聞きます。
小説はドラマなどと違い、持続性があり、再燃のチャンスもあります。
お城のスタンプも、小説の舞台巡りも、共通しているのは「他人の流行に流されるのではなく、自分の好きな物語や目的を追いかける旅」であるということです。
50代、60代を迎えた私たちの旅は、ただ有名な観光地を忙しく回るだけのものである必要はありません。むしろ、周囲の目を少し横に置いて、「自分だけの小さくて深い目的」を持って歩く旅こそが、心に本当の潤いと、日常から離れた「精神的な避難所」を与えてくれるのではないでしょうか。
自分だけの「大人の聖地巡礼」を企画してみませんか
「ニッチな旅」といっても、難しいことをする必要はありません。例えば、以下のような小さな企画を自分自身のために立ててみるのはいかがでしょうか。
- 「あの小説の舞台」をカバンに1冊入れて歩く旅
- 地域の古い歴史や、お城のスタンプをコツコツ集める旅
- 旅先で見つけた、その土地ならではのローカルポスターや看板を探す旅
周囲の目を気にしながら過ごす日常から一歩踏み出し、「私はこれを極めるためにここにいる」という小さな目的を持つだけで、見慣れたサービスエリアや、静かな城跡が、あなただけの特別な物語の舞台に変わります。
次の週末は、あなただけの「小さな旅の企画」を1つ、ノートに書き出してみませんか。
私のひっそり布教活動
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