自由診療の歯医者での歯列矯正
今からずいぶん昔、私は歯列矯正のために“自由診療”の歯医者に通っていました。
当時は、自由診療=高額だけど技術が確か、という印象。
実際、先生の腕はよく、丁寧で、長い時間をかけて歯並びを整えてくださいました。
やがてその先生が引退され、息子さんが跡を継がれるというご挨拶状をいただきました。
そのご縁で、私は新しい医院(息子さんの代)に移ってもお世話になるようになりました。
「痛い時だけ行く患者」に
ところが私は、治療が終わるとすっかり気が緩み、
「痛い時」「不都合な時」だけ行くようになってしまいました。
つまり、“悪い患者”の典型です。
当時はほとんど自由診療だったので費用がかさみます。
治療に何十万円もかかった記憶があり、毎回、正直支払う金額に冷や冷やしていたのです
したがって、一段落してからは「なるべく医者に行かないことが節約」だと信じていました。
数年ぶりの再診で言われた一言
そんなある日、歯茎が腫れて痛み出しました。
最初は耳鼻科に行ったのですが、「うちの領分ではありません」とのこと。
観念して、数年ぶりにあの歯医者へ。
診察台に座るなり、先生からこっぴどくおこられました。
「自分の都合のいい時だけ来るような患者は、本当はうちでは診られないんだ」
正直、胸に刺さりました。
でも、その通りなんです。
それでも先生は、医師ですから「今回は診ますよ」と受け入れてくださいました。
放っておいた結果
検査の結果、欠けた歯から細菌が入り、
骨の一部が溶けかけている、とのことでした。
「このまま放置していたら、歯がダメになるだけでなく、
体にも悪影響が出ていたかもしれません。本当はもっと前から痛かったはずだよ・・・」
・・・そういえば、欠けたという自覚はありました・・・。
ゾッとしました。
その日のうちに即決で抜歯し、仮歯を作ってもらうことに。医師がご自分で作るので早い早い。。。
ここからは数ヶ月間、骨の再生を待ち、いずれインプラントも可能になるそうです。
抜歯を軽く見てはいけない
今朝、その仮歯が取れてしまいました。
前回の反省を生かし、すぐに医院に電話。
運よく空きがあり、ものの10分で再接着してもらえました。
先生曰く、
「仮歯を入れないままにしておくと、歯列が崩れてしまいますよ」
なるほど——仮歯とは“仮”であって“軽い処置”ではないのです。
「口腔外科専門医」という資格
ちなみにこの先生、「口腔外科専門医」という資格をお持ちだそうです。
歯科技工士に依頼せず、自分で仮歯を作るほどの技術を持つ医師で、
年間数十件が平均とされる症例数を、すでに5,000件以上こなしているとか。
こんな田舎にも、そんなすごい先生がいる。
新規の予約はほとんど取らないそうですが、
先代からのご縁で、私は幸運にもその流れで診ていただいています。
保険診療も立派な「予防」
以前は自由診療だけの医院でしたが、
今は保険診療にも対応されており、歯石除去や定期点検も受けられます。
「保険を使うから悪い」ではなく、
むしろ**“保険を使って定期的に通うこと”が予防の第一歩**なのだと知りました。
お金をかけるところはかける。
けれど、放っておくことこそが一番高くつく——
これは、今回いちばん身に染みた教訓です。
歯と免疫の関係 〜寒くなる季節に〜
歯や歯茎の炎症は、体の免疫力と密接に関係しています。
気温が下がると免疫力が落ち、日和見感染(もともと体にいる菌が悪さをすること)が起こりやすくなります。
先生いわく、
「寒くなる時期は、歯肉炎や腫れも増えるんですよ。体を冷やさないように」
歯のトラブルは口だけの問題ではなく、
体全体の健康を映す“鏡”のような存在なんですね。
「行かない理由」より「行く勇気」
今回の経験で思いました。
歯医者に行くのは確かに気が重い。
でも、後回しにすればするほど、痛みも出費も大きくなる。
「保険を使わないほうがえらい」とか
「なるべく行かないほうが健康」なんて考えは、もうやめようと思います。
行くのが億劫でも、行く。
それが、未来の自分を守るいちばんの近道です。
まとめ
歯を失うと、噛む力だけでなく、食べる楽しみや笑顔も失います。
“痛くなってから”ではなく、“痛くなる前に”動く。
寒くなるこの時期こそ、
体を温め、歯を大切に。
私もこれを機に、定期検診の習慣をつけようと思います。
▶ その後の顛末についての記事はこちら


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