これが美容医療の現実だ!60代の私がカウンセリングで迷走し、手術を決意するまでの一部始終

暮らす

鏡を見るのが嫌になった日々から、一歩踏み出すまで

年齢を重ねるにつれて、鏡を見るたびに深くなるほうれい線や、重く垂れ下がってきたまぶたに溜息をつくことが増えていました。

お気に入りの洋服を着てもどこか顔立ちに似合わなくなり、写真や動画に映る自分の顔は重苦しい印象ばかり。特に、趣味であるダンスの発表会に向けて撮影した写真を見た際、自分の「老けた印象」にショックを受けたことが、大きな転機となりました。

11月の発表会に向けて少しでも自信を取り戻したい。「もう一度、晴れやかな気持ちでステージに立ちたい」という一心で、私は美容クリニックの門を叩くことにしました。

閉院間際の駆け込みと、情報過多によるパニック

最初から手術を考えていたわけではありません。むしろ最初は、「手術なしで手軽に若返りたい」と考えていました。SNSで見た最新のハイフ(HIFU)機器や韓国美容に惹かれつつも、「自分のたるみには糸リフト(スレッドリフト)が最適だろう」と思い込み、半ば「糸リフトをお願いします」という気持ちでクリニックへ向かったのです。

しかし、閉院間際に駆け込んだカウンセリングで待っていたのは、怒涛のような専門情報の嵐でした。

医師からは、まず価格的にも手が届きやすい「再生医療」や「ニードリング(微細な針でわざと肌を傷つけ、皮膚本来の再生力を引き出す施術。美容鍼のような仕組み)」について丁寧な説明を受けました。「これならハードルが低いかも」と思ったのも束の間、持続期間やたるみの根本原因についての話が進むにつれ、私の頭の中は完全にキャパシティを超えてしまいました。

「ほうれい線も気になる」「まぶたの重みもどうにかしたい」「でも手術は怖い」「どれが自分に合うの?」

あまりの情報量の多さにパニックになり、自分でも何を聞きたいのか、どうしたいのかが分からなくなり、完全に迷走してしまったのです。

医師の言葉の裏にある「持続期限」とプロの見立て

パニックになって「自分では決められない」と優柔不断になってしまった私に対し、担当してくださった医師(かなりサバサバとした語り口のプロ)は、非常に冷静に事実を提示してくれました。

糸リフトについて尋ねると、施術自体を否定はされないものの、「定期的なメンテナンスが必要になる」「効果の持続期間は限られている」という現実を淡々と説明されました。

選択権は患者側に委ねられていましたが、「持続期間」「若者」「ひと夏」といったキーワードから、私は医師の言わんとすることを察しました。

(言葉の裏にあったメッセージ)「糸リフトのような手軽な処置は毎年のメンテナンスが必要。いわば『ひと夏をエンジョイしたい若者向け』の選択であり、年齢を重ねた肌で長期的なコストパフォーマンスを考えるなら、決して得策ではない」

そして、サバサバとした医師は私の顔全体を見渡し、こう言い放ちました。

「ほうれい線よりも、顔全体の印象を若返らせるのは圧倒的に目の印象です。あなたの場合『目の上下(まぶたの垂れ下がりと眼下)』です。」

自分ではほうれい線ばかり気にしていましたが、プロの目から見ると、私の表情を重くしていた最大の要因は「目元」だったのです。

ダウンタイムを一回で終わらせる「3時間の手術」の覚悟

目の上下を同時に行うとなると、手術時間は約3時間に及びます。医師からはリアルなリスクもサバサバと伝えられました。

  • 「一度にやっても割引にはなりませんよ」
  • 「3時間ぶっ続けで横になっていると『腰が痛くなる』と言って、別々に受ける人もいます」
  • 「術後は腫れや内出血が出ますから「(手術を)やったな」とわかりますね

ようは殴られたようなアザが出る場合があるダウンタイム(回復期間)の話を聞いた時、私はこう思いました。

「どうせ目の周りが腫れてアザができるのなら、何回もなるより、一度ですまそう。犬に引っかかれたとでも言おう」

腰が痛くなる不安や手術への恐怖がなかったわけではありません。しかし、目をつぶって横になっているだけなら、もう観念して「俎板(まないた)の鯉」になるしかない。こうして私は、当初の予定とは全く異なる「目の上下同時手術(3時間)」の同意書にサインをしたのです。

刹那か「10年先の自分」か

しかし、話はここで終わりませんでした。いざ予約を取ろうとすると予約枠が埋まっており、提示された最も早い手術日は、なんとダンス発表会のわずか1ヶ月前でした。

ですが、予約が先になったことで、私の中で不思議と焦りは消えていました。「発表会のため」という目先の目標はかすみ、医師が言った「刹那的なことではなく、10年先の自分を考えましょう」という言葉の本質が理解できたからです。

資金面での超リアルな葛藤

もちろん、今でも「迷い」がゼロなわけではありません。もともと美容整形肯定派ですし、年齢的にも「親からもらった体」「これから子供を産むわけでもない」と心理的ハードルはクリアしています。

最大の壁は、現実的な「資金(財源)」でした。

私が「定期預金を解約して払います」と口にした時、担当医は「え?」と心底驚いたような顔をされました。

しかし、定期預金を解約してまで挑むということは、私にとって単なる「贅沢」ではなく、「これからの10年の人生を、自分らしく誇りを持って生きていくための重大な投資」なのだと、自分自身で覚悟が決まった瞬間でもありました。

▶ 資金源のリアルな考え方についてはこちらの記事

カウンセリングを通して伝えたいこと

SNSの情報や自分の思い込みだけで判断せず、実際に足を運んで分かったポイントをまとめます。

  • カウンセリングで頭が真っ白になっても焦らない:情報過多で迷走するのは当たり前。遠慮せずにプロの客観的な見立てを頼りましょう。
  • ネットやSNSの情報を過信しすぎない:若者向けの刹那的な施術と、大人の肌に必要な根本的施術は異なります。
  • 「目先のイベント」だけでなく「10年先の自分」を基準にする:一時のイベント対策ではなく、これからの人生を前向きに生きるための投資と考えると後悔がありません。
  • 自分の懐事情と向き合い「覚悟」を持つ:手術への恐怖や費用の迷いは当然あります。だからこそ、自分の選択に納得がいく資金計画と決断が必要です。

「手術」という未知の領域に踏み出すのは誰だって怖いですし、葛藤もあります。しかし、自分のゴール(目先の目標を超えて、これからの自分を好きになること)に立ち返り、プロと本音で向き合ったプロセスは、今後の人生を前向きに生きていくための最高の一歩になりました。

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