(第1回)英語の聞き流しは効果なし?中高年が知っておきたい「単語を知っているのに聞き取れない」理由

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英語を聞き流しているのに、なぜ聞き取れるようにならないのか

英語を話せるようになりたい。旅行先で簡単な会話ができたらいいし、相手の言っていることが少しでも理解できたら、旅の楽しみ方も変わるはずです。

そんな思いから、英語の音声を聞く習慣をつくろうとしたことはありませんか。

「毎日英語を聞いていれば、自然に耳が慣れてくる」「聞き流すだけでも英語が身につく」。そんな言葉を見聞きすると、これなら自分にもできそうだと思います。

ところが、実際にやってみると、思ったほど聞き取れません。

音声は流れている。何となく英語らしいリズムも感じる。でも、何を言っているのかと聞かれると、答えられないのです。

私自身も、英語学習では語彙力の不足を強く感じています。単語の意味を覚えようとしても、なかなか頭に残らない。まして、音声だけで英文を理解するとなると、さらに難しく感じます。

ここで考えたいのは、努力が足りないのかということです。

もしかすると、努力の量よりも先に、自分が何につまずいているのかを整理する必要があるのではないでしょうか。

聞き取れない原因は、耳だけにあるわけではない

英語が聞き取れないと、「自分は耳が悪いのだろうか」「年齢のせいで、もう新しいことは覚えられないのだろうか」と考えてしまいがちです。

しかし、リスニングにはいくつもの段階があります。

音を聞くことと、その音が何を意味しているのか理解することは、同じではありません。

例えば、次の3つの状態を考えてみます。

そもそも単語の意味を知らない

英語の音声を聞いても、そこに知らない単語が含まれていれば、意味を理解するのは困難です。

何度聞いても、知らない単語の意味が自然にわかるとは限りません。音声を繰り返し聞くことと、語彙を習得することは別の学習課題だからです。

もちろん、文脈から意味を推測できる場合はあります。しかし、知らない単語ばかりの音声を聞き続けても、理解が進まないのは不思議ではありません。

単語は知っているのに、音を認識できない

例えば、英単語を文字で見れば意味がわかるのに、会話の中で発音されるとわからないことがあります。

英語では、単語が一つずつ区切られて発音されるとは限りません。音がつながったり、弱く発音されたり、音が変化したりするからです。

文字を見れば知っている単語なのに、音声では別のもののように聞こえる。そんな経験があるなら、語彙の知識だけでなく、文字と実際の音を結びつける練習も必要です。

単語は聞き取れても、英文全体の意味がわからない

単語をいくつか認識できても、英文全体の意味を理解できるとは限りません。

語順、文法、前後の文脈などを踏まえて、単語同士の関係を理解する必要があるからです。

一つの単語の意味を思い出している間に、次の言葉が流れてしまうこともあります。

つまり、「聞き取れない」という悩みの中には、語彙の問題、音声認識の問題、英文理解の問題が混在しているのです。

単語帳で覚えたはずなのに、英文になるとわからない

私が特に難しいと感じるのは、単語の意味を覚えることです。

単語帳を見て、日本語の意味を確認する。そのときはわかったつもりでも、しばらくすると忘れてしまう。

もう一度覚え直しても、今度は英文の中で出てくると意味がすぐに浮かばない。

これでは、いつになったら英語が使えるようになるのかと思ってしまいます。

ただ、ここで区別したいことがあります。

単語の意味を知っていることと、英文の中ですぐに意味を思い出せることは、同じではありません。

例えば、単語帳で覚えた単語でも、英文の中では別の意味で使われることがあります。前置詞などと組み合わさって意味が変わることもあります。

さらに、文字を見れば意味がわかる単語でも、音声を聞いた瞬間にその意味を思い出せるとは限りません。

単語帳での学習が無意味なのではありません。覚えた知識を、実際の英文や音声の中で使える状態にしていく必要があるのです。

中高年の英語学習は、若い人と同じ方法でなくてもいい

年齢を重ねてから英語を学び直そうとすると、若い頃との違いを感じることがあります。

覚えるのに時間がかかる。集中力が続かない。知らない単語が多すぎて、先に進めない。

そんなとき、若い人が勧める学習法や、英語が得意な人の勉強法をそのまま取り入れて、うまくいかないこともあるでしょう。

ただし、年齢だけを原因にする必要はありません。

英語の学習経験、これまでに身につけた語彙、音声に触れる機会、使える時間などは人によって違います。

大切なのは、自分に足りないものを見極め、必要な練習を選ぶことです。

例えば、単語の意味がわからないなら語彙を増やす。文字では理解できるのに音声ではわからないなら、文字と音を照合する。英文を聞き取れても意味がわからないなら、短い文を使って語順や文法を確認する。

すべてを一度に解決しようとしなくてもよいのです。

聞き流しをやめるべきなのか

では、英語の聞き流しには意味がないのでしょうか。

そうとも言い切れません。

すでに理解できる英語を繰り返し聞けば、英語のリズムや発音に慣れたり、学習した表現を思い出したりする助けになります。

一方、内容がほとんど理解できない音声を流し続けるだけでは、語彙や文法、音声認識の課題が解決しないことがあります。

聞き流しそのものが悪いのではなく、何を目的に聞いているのか、聞いた結果として何が身についたのかを考えることが大切です。

音声を聞く時間を増やす前に、まずは短い英文を理解し、その英文が実際にはどのように発音されるのかを確認してみる。

そんな学習方法も選択肢に入れてみてはどうでしょうか。

まとめ:英語が聞き取れない理由を整理するところから

英語の聞き流しを続けても成果を感じられないとき、単純に努力不足と考える必要はありません。

聞き取れない理由には、次のようなものがあります。

  • 単語の意味を十分に知らない。
  • 知っている単語でも、音声では認識できない。
  • 単語はわかっても、英文全体の意味を理解できない。

原因が違えば、必要な練習も変わります。

中高年の英語学習で目指したいのは、若い人と同じ方法を無理に続けることではありません。自分の課題を把握し、納得できる方法で一歩ずつ進めることです。

私自身も、語彙力の不足を感じながら、どうすれば覚えた英語を実際に使えるようになるのかを考えています。

次の記事では、英語を聞き取るときに、最初からテキストを見ずに頑張る必要があるのかを考えます。

耳だけで理解しようとして苦しくなるなら、先に文字を見て意味を理解する方法を試してみる。

そんな学習の進め方を、具体的に整理してみたいと思います。

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