悩ましい17時台着の大連。若い頃なら海鮮へ直行した私が、さてどうする?

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11月、目指すは「ワタリガニ」!でも最大の悩みは到着時間だった

11月、再び中国の大連(だいれん)へ飛び立つことにしました。

前回の旅ですっかりこの街の虜になり、「次は絶対にワタリガニが一番美味しい季節に行ってやる……!」と心に誓っていたのです。 いつも自分一人で出かけると、家で留守番をする家族にちょっとした罪悪感を覚えるので、今回は「美味しいカニ食べに行かない?」と家族を誘いました。

「大連って何があるの?」とテンションを決めかねている家族。

「うまいもんとパンダだよ」と答えておきました。

旅の目的は明確、行程も無理がない。休みも取った。完璧……と言いたいところですが、ひとつだけ頭を抱える問題がありました。

それは。

現地到着が「17時50分頃」という、実に絶妙で悩ましい時間帯なのです。

17時50分着は「攻めるか・退くか」を惑わす悪魔の時間

昼12時の到着なら、「よし、荷物を投げ置いて名物の海鮮を食べに行こう!」と迷わず街へ繰り出せます。 前回がまさにそうで、初日に無理なく結構あちこち回れました(ただし、そのためにビジネスクラスという大奮発をしましたが)。逆に深夜23時着なら、「今日はもうおとなしく寝ます……」と潔く諦めがつくでしょう。

問題は、この17時50分という時間帯です。

入国手続きを済ませ、スーツケースを引きずってホテルに着く頃には、すっかりあたりは真っ暗。11月の大連の夜風は、しっかり冷え込んでいるはずです。

それなのに、頭の中では二人の私が激しく押し問答を始めるのです。

  • 食いしん坊な私: 「まだ19時前じゃない!街へ出ればピチピチの海鮮が待ってるよ!一食でも多く食べなきゃ損!」
  • 現実的な私: 「落ち着いて!外は暗いし寒いよ?移動疲れで足元がおぼつかないかもよ?」

若い頃の私なら、間違いなく食いしん坊な私に軍配を上げ、チェックインももどかしく夜の街へダッシュしていたはずです。なにしろ昔の旅の座右の銘は「現地での食事回数は有限、一回たりとも無駄にするな」でしたから。

ですが、今回、私が最優先すべきは「初日の豪華なディナー」ではなく、

「最終日まで全員が自分の足で元気に歩ききること」なのです。

過去の「痛い思い出」と、同行者という名の不確定要素

初日の行動になぜここまで慎重になるのか。それには、私の苦い過去と今回の旅の条件が関係しています。

タイル1枚に泣いた「骨折」の記憶

私は以前、中国旅行中に歩道のタイルのがた、に足をとられ、足首をおもいっきりねじって骨折するという苦い経験があります。異国の夜道は、日本以上に「罠(段差)」が潜んでいるもの。あれも夕方の微妙な時間でした。なので、疲れもあるだろう時間帯に無理をして歩くのは、自分からフラグを立てに行くようなものです。

「大丈夫!」はぜんぜん大丈夫じゃない法則

今回は私より年上の家族が同行します。「大丈夫、平気だよ!」と口では言いながらも、確実に疲労を溜め込んでいくタイプです。付き添いとしては、本人の「大丈夫」を真に受けて連れ回すわけにはいきません。

エコノミークラスのボディブロウ

 前回の訪問時は、初日から動くことを想定し、また、深夜発日中に到着するのでビジネスクラスを選びましたが、今回はしっかり全行程エコノミークラスです。移動の疲れは、自覚がなくてもじわじわと体に蓄積し、2日目・3日目にどっと押し寄せてきます。

あえて「知っているホテル」を予約した私の勝利宣言

そこで今回、迷った挙句、結局「前回とまったく同じホテル」を予約しました。

普段の私は「せっかくなら新しいホテルに泊まってみたい」と思うミーハータイプなのですが、今回ばかりは「知っている安心感」に勝るものはありません。

なにしろ、一度泊まっているから手札は完璧です。

  • 地下鉄からの道順も、夜の街灯の明るさ(暗さ)も分かっている
  • 徒歩数分のところにコンビニがあるのも知っている
  • 部屋が40㎡と広々していて、スーツケースを開げてもゆとりがある
  • 何より、翌朝の朝食バイキングが種類豊富でいろいろ選べて美味しいことを知っている!

ホテルに着いたら、まずは部屋で深呼吸。 家族の顔色をうかがい、「まだ元気いっぱい!」なら近くの海鮮料理店へ行く。「もうクタクタ……」なら、コンビニで温かいお茶とおにぎりを買って部屋でピクニック気分を味わう。最悪、初日の夕食がコンビニおにぎりになったとしても、それは「敗北」ではありません。何なら、以前のNYの旅のように非常用おにぎりを忍ばせておこうかと、思っています。ホテルにはケトルがついていることも確認済です。

「大丈夫、私たちには翌朝の豪華バイキングという『確実な勝利』が約束されているのだから」

そう思えるだけで、初日の夜のプレッシャーは一気に吹き飛びます。

まとめ:欲張らない旅こそ、大人の一番の贅沢

旅先で美味しいものを限界まで詰め込む旅も、若さ溢れる素晴らしい体験です。我が家の子どもなら「なんでわざわざ非常食(おにぎり)なんて持っていくの!?」と怒りそうですが(笑)。

ですが、50代からの旅は「どれだけ詰め込んだか」よりも「最後まで機嫌よく、元気に帰ってこられたか」が満足度を左右します。

初日の夜にちょっとブレーキをかけるのは、大連の食文化を諦めたわけでも、ケチったわけでもありません。2日目以降に全力でワタリガニと向き合うための、前向きで戦略的な撤退なのです。

「安心できる拠点」をしっかり確保して、体調に合わせて柔軟に楽しむ。 そんな「欲張らない選択」ができるようになった自分に、ちょっとした成長を感じている今回の旅なのでした。

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